パリ五輪サッカー女子日本代表なでしこジャパン(FIFAランキング7位)が、五輪出場権を逃したガーナ(同65位)に4-0で快勝した。後半開始から途中出場したMF浜野まいか(20=チェルシー)が1得点1アシストの大活躍。ニューヒロインに名乗りを上げた。「能登半島地震復興支援マッチ」として行われたパリ出発前最後の試合で、本番に弾みをつけた。チームは14日に渡仏し、19日にコロンビア代表と非公開の練習試合を実施。五輪1次リーグC組では25日にスペイン、28日にブラジル、31日にナイジェリアと対戦する。

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試合後の会場インタビューまで“浜野ワールド”全開だった。リポーターから「1ゴール1アシストの浜野まいか選手です!」と紹介されると「はい、えーはい、1ゴール1アシストしました!」と、いきなりのおうむ返しで会場を爆笑に包んだ。

もちろんピッチでも、トレードマークの笑顔がきらめいた。0-0の後半開始とともに投入されると、6分に裏に抜け出すFW田中へノールックパス。相手DFを幻惑させる一蹴りで先制点をアシストした。前半は退場者を出して1人少ないガーナから得点を奪えずにいたが「流れを変えよう」という意気込み通り、即結果を出しにっこり。20分には、右CKから貴重な追加点を挙げ、満面の笑みを浮かべた。

独特な感性を持っている。所属するチェルシー(イングランド)の移動バスで窓の外を眺めると、牛がいたという。「試合に出た時に、相手が人間ということがホッとする。もし牛とかゴリラとかがグラウンドに立ったら強いだろうなって。人間と戦っているし、いけるやん」。以来、そう心を整えて? 立ち向かっている。

そんな不思議ちゃんは、6月のニュージーランド戦では1点ビハインドから投入され、2得点の活躍で逆転勝利に貢献。今月11日に行われたヴィアマテラス宮崎との練習試合でも60分の出場で2ゴールをマークしており、この日の活躍も含めて絶好調でパリに乗り込む。準優勝した22年の女子U-20W杯から知る池田監督からも「好調をキープしてくれていた。いろいろな成長は必要ですけど、しっかりとチームの力になってくれた」と評された。

五輪初戦は、そのU-20W杯決勝で敗れたスペインが相手。浜野は「目指すところは金メダル。そのためにニューヒロインにならないといけないなら、なる。まずは金メダルという思いです」と言い切った。花の都で、シンデレラガールに駆け上がる準備はできている。【佐藤成】

◆浜野まいか 2004年(平16)5月9日生まれ、大阪府出身。C大阪堺レディースの下部組織で育ち、18年に14歳でなでしこ1部デビューを果たす。INAC神戸を経て、23年にチェルシーへ移籍。19年AFC U-16女子選手権で得点王。21年3月になでしこジャパン初招集。22年U-20女子W杯で得点王&MVPに輝き、アジア女子最優秀ユース選手賞を受賞。23年女子W杯出場。165センチ、49キロ。