【リヨン(フランス)2日(日本時間3日)=佐藤成】D組を3連勝で首位通過した日本は準々決勝でC組2位のスペインに0-3で敗れ、8強で散った。前回東京大会の準決勝で敗れた相手にリベンジはならなかった。
試合後、大岩剛監督(52)は取材エリアで目を潤ませ、思いがあふれた。試合後の感想を問われた冒頭は「うん、悔しいですね。ただ、みんな、選手もスタッフもよくやってくれたと思います」と気丈に答えていた。
ただ終盤に「監督にとって、五輪代表監督というのはどんな期間でしたか」と質問が飛ぶと、一口だけ水を含んでから「日本代表というね、オリンピックを目指すという、いろんな壁というかね、いろんな障がいがありましたけど、選手がね、うん…本当に成長したと思います」と詰まりながら話し始めた。口をつぐんで6秒間無言。「若い選手たちなんでね…まあいろんな…」と言葉が出てこなくなり「ダメだね」と照れるように笑った。
別の質問に進み、取材時間が10分を超えたところで、広報担当者から「最後の質問で」と声がかかった。すると大岩監督は「いいよ、大丈夫。おれが長くなっているから」と制して取材陣と向き合った。ただ、改めて「監督にとってどういうチームでしたか?」と問われると、感極まった表情で顔を背け、答えることができずに控室に戻っていった。どんな時もブレずに毅然(きぜん)とした態度でどんと構える大岩監督にしては非常に珍しいシーンだった。それだけここまでの道のりが険しく、プレッシャーのかかる仕事だったことを示す場面だった。



