【パリ=木下淳】世界ランク4位の日本(張本智和、戸上隼輔、篠塚大登)が、同7位スウェーデンと大接戦の末に2-3と敗れた。3大会連続のメダル(16年リオデジャネイロ銀、21年東京銅)を懸けて3位決定戦に臨む。
2-2で迎えた最後は、エース張本智が踏ん張り切れず、2-0からまさかの敗北。試合中、再三にわたってトレーナーに左足を治療してもらう場面も。気持ちを切り替えて、8日に行われるフランス-中国の敗者との3位決定戦に臨む。
試合後、張本は失意の言葉を発した。
「もう意味わからないです今…。この現実を受け止める方法は…」
責任感を1人で背負い、試合も振り返った。気持ちを整えて、必死に前を向いた。
「完璧な2ゲームをしたあとに、ほんの少し自分の戦術を最後まで実行出来なかった。もう本当に力が残っていない。ただ、やるしかない」
ヨーロッパ王者相手に大激戦となった。
第1試合のダブルスは戸上と篠塚が安定した強さを発揮した。第1ゲームこそ8-11と落としたが、気持ちにスイッチが入った。第2ゲームから息の合ったコンビプレーを見せつけ、3ゲームを連取。逆転で1勝目を手にした。
2試合目はエース対決が1つのポイントだった。世界ランキング9位の張本に対し、同10位のモーレゴードは今大会のシングルス銀メダリスト。“格上”に対し、張本が燃えた。前日の台湾との準々決勝では第2試合で林昀儒(リン・ユンジュ)に敗れた。「明日(準決勝)だけは今日(準々決勝)を取り返す気持ちでやります」と臨んだ準決勝だった。
得意のチキータを武器に第1ゲームを13-11と先取。第2ゲームは9-11と奪われると、気合の入ったプレーで着実にポイントを挙げる。第3ゲームを11-5とあっさり手にすると、第4ゲームも10-10で並ぶ意地のぶつかり合い。前陣を崩さず鋭いショットでゲームポイントを握ると、最後もチキータで相手のショットを狂わせた。日本は2勝目を挙げた。
第3試合は準々決勝で大活躍した戸上が、32歳のカールソンと対決。互いに1ゲームずつ取りあう拮抗(きっこう)した展開。ラリー勝負で第1ゲームを奪うが、第2ゲーム以降は苦しむ。次々と左ハンドのショットを打ち込まれ第2、第3ゲームと連続して奪われる。第4ゲームも一気に6失点。反撃を試みるが、カールソンの強烈なフォアに押し込まれた。ここも5-11と奪われ、これで2勝1敗と迫られた。
第4試合、篠塚がモーレゴードに挑んだ。第1ゲーム開始から一気に6点を奪われるなど、5-11と落とした。「欧州のファンタジスタ」と呼ばれる男のトリッキーなプレーを止められず第2ゲームも6-11。しかし篠塚が粘る。中盤から抜け出し、流れが一変。積極的な姿勢が見え、11-5と奪い返した。踏ん張りどころ。篠塚も懸命に食らい付いたが、モーレゴードが一枚上手。10-12と押し切られた。
2勝2敗の最終勝負。エース張本が満を持して登場した。苦手意識を持っていたシェルベリ相手だったが、序盤から飛び出した。気合満点のチキータを連発し、最後はバックストレートをきめた。第1ゲームを11-5と奪うと、第2ゲームも着実にポイントを奪った。あと1ゲームと決め、勝利は見えたと思ったところから暗転した。追い込まれたシェルベリが猛反撃。第3ゲーム、第4ゲームを奪われ、勝負は最終ゲームへともつれ込んだ。ここで張本はトレーナーを呼んだ。満身創痍(そうい)だった。嫌な流れを変えられず、最後は張本がリターンを返せず。9-11と落とし、逆転負けを喫した。



