【パリ=阿部健吾】女子57キロ級の桜井つぐみ(22=育英大助手)が決勝進出を決めて、銀メダル以上を確定させた。手堅い試合運びで準決勝に進むと、16年リオデジャネイロ五輪で吉田沙保里の4連覇を阻んで金メダルを獲得したヘレン・マルーリス(32=米国)を破った。

「ポイントは取られてしまったんですけれど、そのあとに修正することが出来て、最後は後半強いので絶対取れるんだという強い気持ちで試合をやりました」

相手のマルーリスは16年リオデジャネイロ五輪で吉田沙保里を決勝で破った選手。桜井は世界選手権では破っていた相手に第1ピリオド(P)に2点を先制されたが、すぐにタックルから引っ繰り返して4点を奪って逆転。さらに第2Pにアンクルフォールドを決めるなど一気に10点まで伸ばした。相手に2点を返されたが、そのまま逃げ切り10-4で勝利を収めた。

「何回もやっているので対策は練られるんですけれど、今回が一番やりやすかったという感じです。明日は絶対勝つという気持ちを持って、1試合全てを出し切って絶対に優勝できるように頑張ります」

この日は1回戦ではテーラー(カナダ)に6-1と快勝し、準々決勝でバルベルデメレンドレス(エクアドル)にフォール勝ち。「五輪ってすごいというイメージを捨て、いつもの練習通りに挑みたい」。初の舞台へと気持ちを固めてきた。高知県出身で父が設立した高知レスリングクラブの1期生として努力を続けてきた。21年の55キロ級も含めて世界選手権3連覇中。堅実なスタイルでこの日も3試合を勝ち抜いた。

高知県出身者として、1932年ロサンゼルス五輪の競泳男子1500メートル自由形・北村久寿雄以来、92年ぶりの金メダルへあと1勝と迫った。

決勝ではアナスタシア・ニキタ(モルドバ)と対戦する。準決勝では洪可新(中国)に2-7から大逆転のフォール勝ちを収めている。