団体の女子フリーに出場した米国代表で両親が日本人の長洲未来(24)が、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決め、137・53点の2位で、チームに貢献した。

 女子では最高難度の技といえるトリプルアクセルを試合で跳ぶのは、今大会では長洲のみ。冒頭できれいに着氷し、五輪では伊藤みどり、浅田真央に続く3人目の成功者となった。長洲は試合後、日本語で取材に応じ、「試合の中で跳べて、すっごくうれしい」と満開の笑顔をみせた。

 ロサンゼルスですし店を営んでいた両親の元に生まれ、5歳で競技を始めた。ジュニア時代から才能を発揮して、16歳で初出場した10年バンクーバー五輪では4位に入ったが、14年ソチ五輪では代表落選。その悔しさを、トリプルアクセル習得の力に変えた。ずっと目指してきたのは浅田真央のジャンプだった。

 「8年前、真央ちゃんが五輪のプレッシャーがかかっている中で跳んでいたのを見て、自分もそういうジャンプを跳びたいと思ってきた」

 2大会ぶりに帰ってきた大舞台での快挙。「私は、24歳になって(トリプルアクセルを)やっと跳べるようになった。スケーターだと、もう年って言われるんですけど、あきらめないでよかった」と話した。