フィギュアスケートのエキシビションは今日25日に催される。男子シングルで66年ぶりの2連覇を達成した羽生結弦(23=ANA)は24日、エキシビションの練習に参加。演技での使用は否定したが、20年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの扇子を手にする場面もあった。エキシビションの大トリでは、2年後の東京五輪へつながる舞いをみせる。

 パタパタパタ…。練習途中、リンク縁に座る羽生が白い扇子で顔をあおいでいた。扇の真ん中には、2020年東京五輪・パラリンピックのロゴマーク。その扇子を片手にくるりと回ってポーズをとり「和」の雰囲気を醸し出した。練習後には「(演技では)使いません!」と笑ったが、20年東京五輪にちなんだグッズを持つのは、羽生なりの世界に向けたアピールだったかもしれない。

 今日25日のエキシビションでは「ノッテ・ステラータ(星降る夜)」で大トリを務める。14年ソチ大会では、同じ金でも最後を飾るロシアペアの前。今回はフィギュアの顔として、男子シングルでは06年トリノ金のプルシェンコ以来3大会ぶりの大役を任された。

 この日は、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)などを入れたプログラムを通してみせた。まだ右足首には痛みが残るが、試合と同様に痛み止めを飲んで本番に臨む。この日は背中を反らし、片足を頭上にあげて回る「ビールマンスピン」も披露。柔軟性を生かした幼い頃からの得意技を久々に解禁した。練習後には「明日はがんばります」と笑顔。思いを込め、自分らしい演技で日本の「羽生結弦」をアピールする。【高場泉穂】