自然体で金メダルへ進む。ソチ五輪スノーボード男子ハーフパイプ銀メダリストの平野歩夢(19=木下グループ)が9日、試合会場で約3時間の雪上練習を行った。「緊張することなく集中できている。五輪という雰囲気は感じていない」と話した。最高レベルの選手が集い、五輪前哨戦といわれるXゲームでは、世界初となる4回転を連続で成功させて優勝。そのXゲームに比べ、今回のコースは長い半面、壁が低いという。

 ただ、やることは変わらない。他の選手はジャンプの本数を増やす考えもある中、6本のジャンプは変えない意向。「難易度の高い技をやると体力的には厳しい」。ジャンプの高さを出すには難しい、高さのない壁だが「ソチ五輪が終わってから、4回転を連続で出さないといけない状況になると思っていた」と14日の決勝には連続4回転に挑戦するつもりだ。現時点でそれができるのは、世界で平野と金メダル2度のショーン・ホワイト(米国)だけ。決めれば頂点への可能性は高まる。開会式も欠席し、体調管理を優先し、金だけを見据えた。