日本陸連は26日、東京五輪の延期を受けて、トラック、フィールド種目の代表選考案の修正する検討に入った。

さまざまな五輪の開催時期を想定し、いろんなシナリオを用意。日本陸連の麻場強化委員長は「いろんなことを想定しながら、進めたい」。当初は6月下旬の日本選手権が最終選考会で、そこで多くの代表が決まる予定だった。しかし、五輪が来年となり、このままの要項では、旬の選手が五輪を戦えない可能性もある。最高の人選が可能な要項を模索していく。五輪の日程、また世界陸連が示す五輪の出場条件が決まり次第、できるだけ早く新たな選考案を示す予定だ。

麻場強化委員長は「簡単に移動することはできない」と言うが、状況次第では日本選手権の延期も視野に入れているという。春に予定されていた競技会は中止や延期が相次いでいる。新型コロナウイルスが沈静化されなければ、実戦感覚が磨かれない状態で、日本選手権を迎える可能性もある。麻場強化委員長は「6月に選手が本当にパフォーマンスを出せるのか。それは選手に負担をかけることになる」と懸念。そもそも夏に五輪がある前提で、日本選手権は6月下旬の開催だったが、その前提が変わった。「五輪が来年になった。どうしたらいいのかの議論を進めていかないといけない」と話した。

また競歩で現在、内定が出ている6選手に関しては「権利を取り上げることは絶対にない」と明言した。4月12日の男子50キロ競歩の日本選手権(輪島)は予定通りに東京五輪選考会を兼ねるレースとし、定められているタイムを突破している優勝者には内定を出すとした。