陸上男子100メートルで9秒97の日本記録を持つサニブラウン・ハキーム(22=タンブルウィードTC)が1年半ぶりの実戦に挑む。

15日に米カリフォルニア州アーバインで実施される大会の男子100メートルにエントリーした。

19年秋の世界選手権(ドーハ)以来となる実戦は、プロ転向後の初戦になる。

今季世界最高の9秒88を出しているトレイボン・ブロメル(米国)、全米大学選手権で敗れた相手で、9秒86の自己記録を持つディバイン・オドゥドゥル(ナイジェリア)、自己ベスト9秒93のキャメロン・バレル(米国)ら豪華メンバーと対峙(たいじ)する。

19年世界選手権は決勝進出を期待されたが、スタート音をうまく聞き取れなかったという予期せぬ形で準決勝を通過できなかった。その後、さらなる高みを目指してプロに転向。世界最速を本気で目指す男は、17年のフロリダ大学進学前に指導を仰いだレイナ・レイダー氏に再び師事、金メダルを目標に掲げる東京オリンピック(五輪)へ向けてのステップを踏んできた。20年は休養に充てていた。今回、ついにベールを脱ぐ。

すでにサニブラウンは東京五輪の参加標準記録を100メートル、200メートルとも突破しており、ともに6月の日本選手権で3位以内に入れば代表に内定する。