19年11月から群馬・前橋市で事前合宿を継続する南スーダンの選手たちが、貴重な競技会で躍動した。

男子1500メートルに出場したグエム・アブラハムは、3分53秒98を記録して15人中15位。母国の政情不安を理由に約1年半前から合宿を行ってきたが、東京五輪は新型コロナウイルスの影響で1年延期となった。

アブラハムは「五輪が開催されると信じてトレーニングしています。去年も4月から6月にかけて、コロナの状況が良くなかった。(20年と)同じような形で今年も7月に向けて良くなると思っている」と願いつつ「万々が一、五輪が開催されなくても、ここで自分自身のキャリアが終わるわけじゃない。(日本での学びが)有益であり、大きなモチベーションです」と思いを口にした。

女子200メートルではモリス・ルシアが追い風0・6メートルの条件下、24秒71で5人中5位となった。レースを終えて「全力を出して、自己ベストを更新することができました」と喜んだ。