東京五輪の競歩でメダル獲得が期待される男子20キロ代表の山西利和(25)、50キロ代表の丸尾知司(29=ともに愛知製鋼)が先輩の思いを胸に夢舞台へ向かう。

25日、所属先の陸上部が「ふるさと大使」を務める愛知・東海市のオンライン会見に出席。コンディション不良のため、22日に50キロの五輪代表辞退を発表した鈴木雄介(33=富士通)への思いを語った。

19年の世界選手権(ドーハ)で50キロの鈴木とダブル金メダルをたぐり寄せた山西は「まずは一刻も早い回復を祈っていますし、レースや練習の場でバチバチと競える日が来るのを楽しみにしています」とし「今回すごく残念ですが、教わったこと、学んだことを生かして、五輪で結果を出したいと思います」。丸尾も「本番に向けてチームジャパンとして、頑張っていくしかない。自分のパフォーマンスを最大限発揮したいと思います」と力を込めた。

山西と丸尾は同じ京都出身で、現在も愛知製鋼で切磋琢磨(せっさたくま)する間柄だ。近年は東海市内での練習中に、地域住民から応援されることも増えており、山西は「結果を出して、少しでも皆様に恩返しできるように頑張りたい」。丸尾も「山西とメダルを持って帰ってこられるように、精いっぱい歩きたいです」と誓った。【松本航】