種目を絞り東京オリンピック(五輪)出場を狙う内村航平(32=ジョイカル)は、鉄棒で15・333点をマークし、4度目の五輪へと前進した。

狙うのは個人枠。4月の全日本選手権、今大会、6月の種目別の5演技の結果で代表が決まる。全日本に続き、1つの基準となる19年世界選手権の鉄棒の優勝スコアを大きく上回り、他種目のライバルたちにインパクトを残した。

いま求めるのは「自分の満足する演技」。6種目を演技してた時代に比べ、1種目にしぼったからこそ、理想を体現できるチャンスは多くなったと考えている。「思い返すと、自分の満足した演技は少ないと思っている。そこを追求してやるし、やってこれているので、そこにすべてをかけてやりたい」と内村ならではの境地へと向かう。

◆個人枠の代表選考 6種目のスペシャリストが最大で2枠を争う。内村が該当する枠は1枠で、全日本選手権、NHK杯(5月、長野)、全日本種目別選手権(6月、高崎)の3大会の選考会で代表権がかかる。各演技の得点を国内外の大会での得点を元にして日本協会が作成する世界ランキングにあてはめ、順位ごとにポイントを与え、5試合の総合ポイントで競う。1位かつ0・2点差以上は40点、1位は30点、2位は20点と続く。6種目の中で1位になった選手が代表に決まる。