東京オリンピック(五輪)のサーフィン代表を狙う前田マヒナ(23)ら女性アスリートが登場するアニメーション作品が今月1日から公開され、話題を呼んでいる。

グローバルスキンケアブランド「SK-2」のスタジオが今月1日からユーチューブで公開した「VSシリーズ」と題した動画で、全6篇からなる。ハワイ出身の前田は自身の生い立ちを紹介しながら、自分らしい生き方を選んで運命を切り開く姿が描かれている。

前田のほかに、オリンピックと世界選手権で合計30個のメダルを獲得した体操のシモーン・バイルス、世界記録を持つ競泳のリウ・シアン、16年リオデジャネイロ五輪金の高橋礼華さん松友美佐紀、卓球女子団体2大会連続メダリストの石川佳純、バレーボール女子日本代表。迫力ある映像美などが人気を博し、観た人たちから「かっこいい」「どれも秀逸」などコメントが寄せられている。

前田の動画は6分14秒あり、幻想的な世界で周囲から期待されている姿と自分らしさとの間で、揺れ動く様子が描かれている。

今回の動画について前田はインタビューで「私はハワイ生まれで、でもバックグラウンドは日本なので、すごく自分自身の中で迷いがあった時期がありました。自分がどこに属するのか中途半端になってしまって、まっすぐ進めないこともいっぱいありました」。アニメと実写が合わさっている内容が、気に入ったという。

4歳で競技を始めた時には将来サーファーになること、その世界でチャンピオンになることを夢見ていた。ハワイで生まれ育ったが、両親と同じ日本国籍を選んだ。前田は「オリンピックという夢を追いかけるのに日本代表の方がチャンスがあると思いましたし、日本人である誇りを次の世代の人たちに伝えたいと思いました」と振り返る。

今月末からエルサルバドルで行われる五輪最終予選を兼ねたワールドゲームズ(WG=エルサルバドル)に出場する。前田は「すごく楽しみです。オリンピックの内定がかかっている試合だということは気にせず、一つの試合として戦いたいと思います」と話していた。