【千葉百音の言葉】美しさも強さも 初出場銀メダルの快挙に語る未来像/現地限定

【グルノーブル=松本航、松本愛香通信員】ファイナル初進出でショートプログラム(SP)2位の千葉百音(木下アカデミー)が、銀メダルを獲得しました。フリーも2位の139・52点で、合計208・85点。演技直後は「達成感がない。悔しい」と反省の言葉が口をつきましたが、一夜明けた取材では喜びも語りました。筋力トレーニングで「美しさと強さを兼ね備えた」スケーターへの成長も誓った「千葉百音の言葉」です。

フィギュア

<フィギュアスケート:GPファイナル>◇12月7、8日(日本時間8、9日)◇フランス・グルノーブル◇女子フリー、一夜明け

女子2位の千葉(撮影・パオロ ヌッチ)

女子2位の千葉(撮影・パオロ ヌッチ)


順位選手名SPフリー合計
1アンバー・グレン70.04142.03212.07
2千葉百音69.33139.52208.85
3坂本花織63.98137.15201.13
4樋口新葉61.61134.35195.96
5吉田陽菜64.23129.79194.02
6松生理乃62.63126.39189.02

「中国杯のアンバーの演技を見たのが効いた」

フリーを終えて

―演技を振り返っていかがですか

まだ銀メダルの実感が湧いていなくて。フリーはもっと良い演技をして2位につけたかったという気持ちが強くて。ノーミスを全日本でそろえられるようにしたいです。ループは世界選手権でコケてしまいましたが、今回は耐えられたところが大きいかなと思います。ただ緊張した時に思い切ってジャンプを跳びにいけなくて。それは緊張した時の体の状態として当たり前ではあるんですが、そういう時にいつも通りのパワーを意識して出せれば。それをこれからどんどん磨いていかないといけないと切実に思います。

―悔しいですか

悔しいです。

女子フリーで演技する千葉(撮影・パオロ ヌッチ)

女子フリーで演技する千葉(撮影・パオロ ヌッチ)

―ただ初出場で2位に入り、日本勢トップでした

順位はうれしいのは確かですが、内容が内容なので。自分では達成感がないまま終わってしまったというのが大きいので、次に生かしたいの一言です。

―1位との点差がそれほど大きくはなかった分、「自分の演技がハマっていたら」という思いもありますか

そうですね。今回のフリーのジャンプはミスが出て139点出たので。まだレベルは見ていないですが、下の点数でしっかり稼げたのかなと。今日の7時半からの公式練習や、この時間でのフリーは、普段とは違ったスケジュール、コンディションの中で、転倒なしに終えられたのは大きな成果かなと思います。

女子フリーの演技をする千葉百音(撮影・パオロ ヌッチ)

女子フリーの演技をする千葉百音(撮影・パオロ ヌッチ)

―6分間練習から本番まではどういう気持ちの持っていき方をしましたか

NHK杯と中国杯とは違った緊張感で、世界選手権を想起させるような緊張感でした。これはショートもフリーも同じで。そういった時に、今日はしっかりループ以外はちゃんと踏ん張って跳べたのが良いところかなと思います。どの滑走順でも最低限ノーミスの演技ができるように、これからも経験を積んでいきたいです。

―納得がいかない中で点数がついてきている状況ですが、ご自身で地力がついていると感じますか

試合の規模が大きくなったところで、こうして上の順位につけることができるようになったのは、去年と比べると踏ん張るべきところで踏ん張れるようになってきた証かなと思います。でもまだまだだなと感じるところも多々あるので、これから頑張っていくだけです(笑い)。

―坂本選手を上回りました

個人競技なので、誰に勝とうとして演技をしたわけではなくて、私は私のやるべきことに集中した、としか言いようがないです(笑い)。

―世界選手権の選考上では優位につけたかと思います

そうですね。陽菜ちゃんの演技の3Aのところで歓声を聞いた時に「緊張するかな?」と思ったんですけど、わりかし慣れてきたというか。中国杯のアンバーの演技を見たのが効いたというか。前の人がどんな神演技をしようとも、自分の足元を踏ん張ってやるのが一番大事ということを、今季は少しずつ感じ始めています。

―濱田コーチからは何かフィードバックがありましたか

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。