【中井亜美の言葉】ミラノ五輪は「絶対」ではなく「チャンスが1回増えた」/現地限定

【グルノーブル=松本航、松本愛香通信員】中井亜美(16=TOKIOインカラミ)が3度目のジュニアGPファイナルで初のメダルを獲得しました。合計189・58点で3位となり、優勝した島田麻央、2位の和田薫子とともに表彰台入りしました。

昨季は全日本ジュニア選手権で10位となり、全日本選手権への出場を逃す悔しさも味わいましたが、スケーティングやアクセルジャンプを見直し、地道に努力を重ねてきました。公式練習、ショートプログラム(SP)、フリー、一夜明け取材のやりとりを「中井亜美の言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:GPファイナル>◇12月4~7日(日本時間8日)◇フランス・グルノーブル◇女子公式練習、ショートプログラム(SP)、フリー、一夜明け

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

表彰台が目標

公式練習を終えて

―滑った感触や会場の雰囲気はいかがですか

すごく明るい雰囲気で、すごく楽しい気持ちで練習できました。ジャンプの調子も良くて、アクセルも着氷できたので、このままいけば大丈夫かなって思います。

―全日本ジュニアからはどのように修正しましたか

アクセルの確率が良くなかったので、基礎から見直しました。ダブルアクセルを見直すことを先生とたくさんしてきたので。今はそれがちゃんと(トリプル)アクセルにつながっているなと思っています。

―日本勢は3人が出場します。意識はしますか

2人ともすごく上手なので、自分も追いかけていきたいです。今は追いかける側になっているなっていう感じなんですけど、しっかり追い越せるぐらいの気持ちを持って挑戦したいです。

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

―今大会の目標はいかがですか

去年は表彰台に乗れなかったので、表彰台に乗ることが一番の目標です。

―体のケアの面で取り組んでいることはありますか

ケアの回数を増やしたり、毎日練習後すぐに疲労回復のゼリーを飲んだり。ストレッチを結構するようになってからは、次の日の練習もすごくいい状態で取り組めています。お店とかで調べてやったり、宮原さんの映像などを見て、クールダウンの仕方だったり、そこから学んでいます。

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

―フリーはトリプルアクセル2本の構成ですか

そうですね。今のところは1本目を着氷して、トリプルトーループをつけれたらと思います。

―全日本ジュニアの時に足の甲を少し痛めていたと思います

終わってから回復するのに時間がかかったんですけど、今は良い状態なので大丈夫だと思います。

「ちゃんと食らいついていけるように」

SPを終えて

―演技を終えていかがですか

今年で一番緊張した試合だったので、自分の名前がコールされる前はすごく足が震えていて、その緊張が自分からも伝わってきたので、すごく不安だったんですけど。演技が始まる前に絶対にできるっていう強い気持ちを持っていたので、少し乱れはあったんですけど、まとめられて良かったなと思います。

―得点(67・26点)には納得していますか

そうですね。思ったよりも点数は出たので、この良い流れでフリーも滑れたなと思います。

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

―ダブルアクセルはどんな感触でしたか

もともとあまり得意なジャンプではないので、他のジャンプよりも不安が少しあるんですけど、最小限に抑えられたと思っているので、まだ良かったかなと思います。

―フリーへ向けてはいかがですか

本当に僅差だと思うので、ちゃんと自分の中で強い気持ちを持ってフリーに挑んで、トリプルアクセルも決めて、欲を言えば表彰台も乗りたいというふうに思っているので、いい演技ができたらなと思います。

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

ジュニア女子SPで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

―シェルブールはフランスが舞台の映画です。地元の雰囲気はいかがでしたか

そうですね。フランスはすごくおしゃれな街で、どこを見てもすごくきれいなので、その雰囲気の中でこうやって滑ることはすごく良かったなっていうふうに思います。

―お客さんからの反応はどのように感じましたか

歓声が大きかったり、拍手もたくさんあったりしたので、すごい雰囲気で演技ができました。

―おそらく日本勢が上位を占めてフリーを迎えることになると思います

そうですね。日本の2人ともすごく上手なので、自分もちゃんと食らいついていけるように頑張りたいです。

ジュニアGPファイナルの女子SPで首位に立った島田麻央(中央)と2位の和田薫子(左)、3位の中井亜美(撮影・松本愛香)

ジュニアGPファイナルの女子SPで首位に立った島田麻央(中央)と2位の和田薫子(左)、3位の中井亜美(撮影・松本愛香)

ジュニアGPファイナルの女子SPで3位につけた中井亜美(撮影・松本愛香)

ジュニアGPファイナルの女子SPで3位につけた中井亜美(撮影・松本愛香)

成長期に跳べなくなったジャンプ

フリーを終えて

―3位という結果についてはいかがですか

点数があまり良くなかったので、その中で表彰台に乗れたっていうのはうれしかったです。

―最後のフリップ降りた時に笑顔でした

このフリップを降りないと逃してしまうという気持ちが大きかったので、跳ぶ前は本当に緊張したんですけど、それで跳べたっていう気持ちが出たかなと思います。

Jr女子フリーで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

Jr女子フリーで演技を披露する中井(撮影・パオロ ヌッチ)

―アクセルを1本目、2本目と振り返ってもらってもいいですか

1本目は少し伸びきれなかったなっていうので、回転不足を取られてしまったかなと思っているんですけど、着氷して、トリプルトーループをつけれたのは良かったと思います。2本目は若干タイミングがずれてしまってダブルアクセルになってしまって、その後の構成だとリピートになってしまう。リピートというか跳びすぎになってしまうので、ダブルトーに変えたのは少し成長かなというふうに思います。

―瞬時に判断しましたか

跳んでいて「ダブルアクセルになった」と思ったので、ダブルトーに変えようと思って変更しました。

―この1年の歩みを振り返っていかがですか

成長期だったので身長も伸びていて、ジャンプが全く跳べなくなってしまった時期があって。その時にカナダに行ったんですけど、カナダの先生にジャンプのいろいろな跳び方をイチから見直してもらって少し安定性が出てきて。そこからだんだんと自分なりの形に当てはめていったので、少しずつジャンプの安定性は出てきているかなと思います。

―身長はいつからどれくらい伸びましたか

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。