【鍵山優真の言葉】圧巻の演技を見ても、まだ「悔しい」って思える 失意から一夜明け

【米ボストン=松本航、藤塚大輔】男子で銅メダルを獲得した鍵山優真(オリエンタルバイオ/中京大)が、前夜の様子を明かしました。

フリー10位と苦しんだ演技から一夜明け、エキシビション前に取材対応。心を整理し、26年ミラノ・コルティナ五輪に向けての思いを口にしました。

現地取材メディア限定のやりとりを「鍵山優真の言葉」として、お届けします。

フィギュア

<世界選手権>◇30日(日本時間31日)◇米ボストン

エキシビションで演技を披露する鍵山優真(以下、撮影はすべて藤塚大輔)

エキシビションで演技を披露する鍵山優真(以下、撮影はすべて藤塚大輔)

今だから実感する羽生、宇野の存在

―フリーから一夜明けて、心境はいかがですか。

朝起きた時に「昨日の出来事が夢であってほしかったな」とすごく思ったんですけども、現実はしっかりと受け止めなきゃいけなくて。もちろんパフォーマンスはすごく悔しいですし「まだまだできたな」という実感もありますけれど、みんなで頑張ったオリンピック3枠もしっかりと獲得できたので、そこはしっかりと「本当にみんなに頑張ったね」と言いたいです。

―フリーを振り返って、ミスが続いた原因は見えてきましたか。

まだちょっと分からない部分が多くて。直前の公式練習までは、すごくいい具合に調整できていたので。演技が始まってから、ちょっと枠のこととか、パフォーマンスじゃない部分を考えてしまったのかな、と思います。

―今までいろいろな試合に出ていますが、自分の演技以外のことを考えながら演技することはありましたか

あんまりないというか。でも、今シーズンはフリーが特に、なかなかまとめきれないという試合がたくさんあったので。どこかこう、自分の中で信じきれていない自分がいたのかな、と思います。だからこそ自信のなさが、表れちゃったんじゃないかなと思います。

―演技が終わってから今日までに、父正和コーチと会話はしましたか

昨日話したんですけど…。父とというか、カロリーナ(・コストナー)先生、ローリー(・ニコル)と、みんなで話し合って。やっぱりこれからミラノに向けてどうしていくか、というのを話し合って。もちろん練習も頑張らなきゃいけないですし、気持ちの面についても「メンタルトレーニングをした方がいいんじゃないか?」と言われたり、そういうのも話し合ったので。しっかりと前は向いていると思います。

一夜明け取材に応じた鍵山

一夜明け取材に応じた鍵山

―大会で得られたものはありますか

ショートプログラムはしっかりと自分の中でできたと思いますし、そのショートがあったおかげでフリーでミスあっても、ある程度の結果は残せたと思います。3枠も獲得できた。3枠獲得できたっていうのが、自分の中で一番大きなものだったと思っています。

―マリニンが4回転7本の構成に挑戦しています。演技を見て感じるものはありますか

まだ演技を見られていなくて。昨日はとにかく落ち込んでいたので、あまり他の人の演技は見られてはいないです。「どうすれば追いつけるかな?」というのを、ショートからすごく考えていたので、来シーズンは4回転ルッツも視野に今入れて頑張りたいと思っています。まだまだあれほどのマリニン選手の圧巻の演技を見てもまだ「悔しい」って思えるような感情が残っている自分に対して、まだまだ成長できるっていう自覚はあります。

優勝したイリア・マリニン(中央)。左は2位のミハイル・シャイドロフ、右は3位の鍵山

優勝したイリア・マリニン(中央)。左は2位のミハイル・シャイドロフ、右は3位の鍵山

―「勝てない」と思っていれば、悔しいとは思えないと思います

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。