【アクアカップ】住吉りをんの信じる道…真夏の競技会に出ていく意味「大切なシーズン」

フィギュアスケートの2026年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)シーズンが、7月に幕を開けました。

7月5~6日にアクアリンクちばで開かれたのが、地方競技会のアクアカップ。6日のフリーに強行出場したのが、前日5日まで大阪・関空アイスアリーナで全日本シニア強化合宿「ミラノ・コルティナ五輪対策合宿」に参加していた住吉りをん(21=オリエンタルバイオ/明治大)でした。

憧れの舞台を目指し、夏場から早めの仕上げを志す理由を聞きました。(敬称略)

フィギュア

7月5日、五輪対策合宿公開練習で、演技を披露(撮影・藤尾明華)

7月5日、五輪対策合宿公開練習で、演技を披露(撮影・藤尾明華)

長い1日、強行出場、すべてに理由

住吉にとって、7月5日の土曜日は長い1日だった。

大阪・関空アイスアリーナで開かれていたミラノ・コルティナ五輪対策合宿。午前から60分間の氷上練習がメディアや集ったファンに公開され、7分ほどの取材を受けた。

最後はカート・ブラウニング、アリッサ・シズニーのレッスンを受け、関西空港から機上の人となったのは午後9時を回っていた。

東京・羽田空港に到着し、手荷物を受け取ると、午後11時が近づいていた。

自宅に着いたのは11時半。

それでも翌日、アクアリンクちばに、その姿があった。

アクアカップはショートプログラム(SP)、フリーで分けて順位付けされる。

住吉はフリー前の6分間練習から、4回転トーループに向けた準備を進めていた。

迎えた本番。

2本目に組み込んだ大技は2回転となったが、演技後半のルッツ―トーループの連続3回転、3回転フリップからの3連続ジャンプなどを降りきった。

134・98点。

国際スケート連盟(ISU)非公認のため単純比較はできないが、3位に入った2024年11月のグランプリ(GP)シリーズ第3戦フランス杯フリーの134・47点を超えてきた。

首には金メダルがかけられた。

7月6日、演技を終了し観客の声援に応える。圧巻の演技で優勝を飾った(撮影・たえ見朱実)

7月6日、演技を終了し観客の声援に応える。圧巻の演技で優勝を飾った(撮影・たえ見朱実)

リンクの一角で表彰式を終えると、数人のファンとの交流を楽しんだ。その足で記者3人に囲まれ、率直な思いを言葉にした。

「起きてから『疲れているのを言い訳にしないように頑張ろう』という気持ちでやりました。とにかく今年は『場数を踏んでいた方がいいな』と感じています。自分のタイプとして試合勘は出れば出るほど、蓄積されていく。『早いうちから出ていた方がいいな』というのが(出場を決めた)1つの大きな理由です」

鮮やかな衣装で、見る者の心をつかむフリー。

新たなプログラムで滑るプランもあったが、シェイリーン・ボーンが振り付けた「アディエマス」の継続を選んだ。

植物の成長をテーマとし、滑り込むことで表現へのこだわりは増している。

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。