泣きながら練習に励んだ小学生の記憶 千葉百音の変わらぬ姿勢、12秒の沈黙の行方

フィギュアスケート女子の千葉百音(20=木下グループ)が、25日開幕の世界選手権(チェコ・プラハ)へリスタートを切っています。

自己ベストで4位入賞だったミラノ・コルティナオリンピック(五輪)から2週間半が経過した3月11日、拠点の木下アカデミー京都アイスアリーナで練習を公開。初舞台を振り返り、3年連続となる世界選手権へ意気込みました。

記者は千葉の練習熱心な態度に着目。幼少期を指導した浪岡秀コーチの言葉や五輪での印象的な応答などを引きながら、ストイックな姿勢を描きます。

フィギュア




ポーズをとる千葉百音(撮影・石井愛子)

ポーズをとる千葉百音(撮影・石井愛子)


12秒の沈黙の末に「出せたと思います」


12秒だった。

私が問いを投げかけてから、千葉が答えるまでの時間だ。

2月19日夜。ミラノ・コルティナ五輪の女子フリー後。


―これまでストイックに練習を積んできたと思います。その練習の成果を出せた実感はありますか?


私の問いかけに対し、千葉がゆっくりと問いを咀嚼する。

目は笑っているように見えたが、口元はギュッと固く結ばれていた。

4秒ほどたってから「結構出せ…」と口にした。

そこから間があった。

逡巡するような「せ」の音が、取材エリアに小さく響く。次の言葉が出てこない。

問いかけから12秒。

固まっていた千葉の顔が、再び動いた。


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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。