【吉岡希〈下〉】「これからの4年間は一瞬」先輩からの学び、心に留めた友野一希の姿

日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜日にフィギュアスケーターのルーツや支える人の信念に迫る「氷現者」をお届けしています。

シリーズ第64弾は吉岡希(22=法政大)が登場します。22年全日本ジュニア選手権を制し、23年世界ジュニア選手権では銅メダルを獲得。グランプリ(GP)シリーズにも計3試合に出場しました。近年は故障に苦しむ時期もありましたが、来季以降も競技を続けます。

全3回の最終回となる下編では、兵庫・西宮に拠点変更した中学3年の冬以降の日々をたどります。お世話になった先輩の教え、故障に苦しんだ全日本選手権、憧れのスケーターの存在。1つひとつが今につながっています。(敬称略)

フィギュア

◆吉岡希(よしおか・のぞむ)2003年(平15)12月15日生まれ、大阪府出身。奈良・大和高田市立高田西中-兵庫・西宮甲英高-法政大。6歳で競技開始。全日本ノービス選手権は13年から4年連続出場。20年チャレンジカップ優勝。22年全日本ジュニア選手権優勝。同年ジュニアGPファイナル銅メダル。23年世界ジュニア選手権銅メダル。全日本選手権は19年以降に6度出場し、最高成績は23、25年の8位。好きなアーティストは「RADWIMPS」。身長168センチ。

フィギュアスケートGPシリーズ第1戦スケートアメリカ フリーに臨む吉岡(24年10月)

フィギュアスケートGPシリーズ第1戦スケートアメリカ フリーに臨む吉岡(24年10月)

先輩の背中を追いかけた西宮での日々

競技人生を振り返ると、どんな時も温かく見守ってくれる先輩の存在があった。

「僕はいろいろな先輩にお世話になったので。すごくありがたいなと思います」

中学3年の冬。

それまで指導を受けていた長光歌子の勧めもあり、西宮を拠点とする林祐輔に師事するようになった。

林は理論的にジャンプを教えてくれた。

そのおかげで高校1年になった19年には全日本ジュニア選手権で自己最高の5位入賞を収め、全日本選手権にも初出場することができた。

成長の要因は林の指導が大きかったが、もう1つあったと感じている。

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。