監督業の孤独を受け入れつつ、組織成長に喜びを感じる【京都・曺貴裁監督】/中

今季J1リーグで初めてシーズン終盤まで優勝争いに加わる躍進を見せた京都サンガF.C.。昇格、降格を繰り返して「エレベータークラブ」とも言われたが、昨季後半からアグレッシブな戦いで力を証明。今季5シーズン目の指揮を執った曺貴裁監督(56)は、上位進出が難しかったチームをどのように引き上げてきたのか。失敗からの学びや、独自の“言葉力”などについて、一般社会にも通じる考えを聞きました。3回連載の第2回は「監督業」を紹介します。

サッカー

◆曺貴裁(ちょう・きじぇ)1969年(昭44)1月16日、京都市生まれ。在日韓国人3世。洛北高~早稲田大に進み、91年に日立製作所(現柏レイソル)に加入。DFとして力を発揮し94年に浦和レッズ、96年にヴィッセル神戸へ移籍。97年現役引退。ドイツ留学を経て00年に川崎フロンターレのアシスタントコーチとして指導者を始め、01年からは川崎F下部組織で指導。05年に湘南ベルマーレに移り、U―18監督やアシスタントコーチなどを歴任し、12年にトップチーム監督就任。18年ルヴァン杯優勝でクラブ初タイトル。21年から京都サンガF.C.監督を務める。12月5日にクラブから契約更新、26ー27年シーズンまで指揮を執ることが発表された。

「自分の決断には絶対に自分で責任持つという覚悟」

京都を躍進させる指揮官は、サッカーチームを率いる仕事は「孤独なもの」だと断言する。

「企業の経営者もそうだと思うけど、間違いなく孤独。それは1人で決断しなければいけないことがあるから。岡田(武史)さんが『私心を捨てて』と言っていたけど、本当にその通りで、孤独じゃなきゃいけないんだと思う。『みんなどう思う?』と聞いて、多数決で決めるわけにはいかない。だから孤独を感じるのが当たり前。そういう職業。『みんな助けてよ』みたいな気持ちじゃダメだと思うんです。孤独だということを理解して受けなければいけない。自分の決断には絶対に自分で責任持つという覚悟。もちろん周りの意見は聞くけど、最後は自分の決断。世論がどうか?ということではない。監督で『俺は全然孤独じゃないよ』っていう人がいたら、連れてきて欲しい(笑い)」

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スポーツ

永田淳Jun Nagata

Aichi

1980年(昭55)9月9日、愛知県生まれ。小3でサッカーを始める。法大卒業後、商社、フリーランスのサッカーライター、商社、外資系半導体メーカーでの勤務をへて、23年4月に日刊スポーツ新聞西日本に入社。日本サッカー協会B級ライセンス保有。日本アンプティサッカー協会技術委員長。X(旧ツイッター)は@j_nagata