女子ボートレーサーの魅力に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は、島倉都(22=群馬)を紹介する。オヤジ世代の心を熱くさせる演歌の大御所の名前を拝する女子は、明るいキャラクターとカヌー競技で培った抜群の運動神経が魅力。水上の華麗なターンでボートレース界のエンターテイナーを目指す!

大好きな妹(右)とのツーショット
大好きな妹(右)とのツーショット

 -姓はしまくら、名はみやこ、母の名は、はるみ!(晴美)

 島倉都(以下島倉) だから付いたあだ名は「ちよこ」です。学生時代までは周りで言われることもなかったけど、レーサーになって年上の人に言われて意識するようになりました。先輩選手に薦められて『人生いろいろ』は完璧に歌えるようになりました。記者さんからは『北の宿から』をリクエストされます。

 -都のいわれは都はるみさんではない?

 島倉 母からは自然と人が集まってくる、みやびな京の都をイメージして付けたと言われました。それとは正反対の、やんちゃな女の子でしたね。

カヌー競技がボートレーサーへの道を開いてくれた
カヌー競技がボートレーサーへの道を開いてくれた
新潟県代表として和歌山国体に出場
新潟県代表として和歌山国体に出場

 -活発なスポーツ女子が高校時代にカヌー競技と出会い、レーサーの道へ

 島倉 高校では(新潟)県代表に選ばれて国体やインターハイにも出場できました。進路を決める時に大学推薦も決まっていたけど、ふと中学の時にテレビでみたボートレーサーの養成学校を舞台にしたドキュメンタリー番組を思い出したんです。カヌーと同じ水上スポーツで、イメージがしやすかったんだと思います。調べてスポーツ推薦で受けられることを知ったんです。カヌーを続けていてもオリンピック選手になれるほどの力はなかったし、自分の力で稼げる職業ということで受験したら合格できました。

 -ボートレース養成学校は大変だった?

 島倉 父のしつけはスパルタで厳しかったし、部活動もしんどかったから1年間の規則正しい集団生活も耐えられました。

 -ボートレーサーになってみて

 島倉 最初は周りにもなじめなかったし、1着を取るのにこんなに苦労するとは思わなかった。でも、みんなそうだけど勝ちたい気持ちは誰にも負けてない。最近はレースにも参加できるようになった。先輩にもアドバイスをもらえるようになって頑張ってます。

実家に帰省して家族と団らん。左から母、父、島倉都、姉、妹
実家に帰省して家族と団らん。左から母、父、島倉都、姉、妹

 -レース以外のオフは

 島倉 実家を離れてボートレースの音が聞こえるぐらいの場所に引っ越して練習とトレーニングの日々です。息抜きは近所の公園の散策やカフェ巡りや読書。そして、たまに帰る実家での家族団らんの時間ですね。厳しいボートレーサーの時間を過ごしてるからこそ、余計に家族のありがたさを感じてます。

 -最後にボートレースの魅力とは

 中村 水しぶきが上がるスピードの迫力と、舟と舟がぶつかり合う激しさですね。ぜひレース場に足を運んで、男女関係なく競り合う生のレースを見て欲しい。

※次回は6月11日更新予定

 ◆島倉都(しまくら・みやこ)1997年(平9)4月4日、新潟県長岡市生まれ。新潟県立分水高校卒業後、120期として17年5月、桐生でデビュー。昨年の獲得賞金は464万9000円。155センチ、48キロ、血液型O。