女子ボートレーサーの魅力に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は、北村寧々(21=長崎)を紹介する。幼少の頃からキュートな笑顔が似合うバイク大好き少女がボートに乗り換え、ファンに愛される強いレーサーを目指す。


愛車のバイクにまたがり(本人提供)
愛車のバイクにまたがり(本人提供)

-ボートレースに一目ぼれ

北村寧々(以下北村) 高校2年生の時に、ボートレースが好きだった父に連れられて近くの大村ボートレース場に見にいきました。一目見て、その迫力にびっくりしました。ちょうど自分の進路を考え始めていた時期だったし、レーサーになりたいと、その場で思いました。まずは自分の方から父に「目指したい」と伝えました。父も強く推してくれました。

-スポーツ初心者

北村 今まで水泳やダンスを習い事でしたぐらいで本格的なスポーツをしたことがなかったけど、本格的にトレーニングを始めて高校卒業後に養成所を受けたら一発合格で入所できました。

-モーター好きが生きた

北村 子供の頃から車やバイクが好きで、レースを見るのも大好きでした。エンジンを積んだ同じモータースポーツで共通点があったことで引かれたのは間違いないですね。養成所でもモーターをいじるのは好きで、整備の時間は楽しくて仕方なかった。その楽しさがあったから厳しい訓練にも耐えられたかもしれません。


さざえをパクリ(本人提供)
さざえをパクリ(本人提供)

-キュートなルックスもあり、ファン投票で選ばれるレディースオールスター(21日から愛知県・蒲郡ボートレース場で開催)にデビュー3年目で出場

北村 うまい人ばかりで、私みたいなへたっぴいが走るのは不安いっぱいだけど、出る以上はレースに参加して、吸収できるものはすべて吸収して帰りたいですね。私みたいな選手に投票をしてくれたファンの声援に応えられるようなレースをしたい。がっかりさせたくないです。


阿蘇山でバンザイ(本人提供)
阿蘇山でバンザイ(本人提供)

-オフもモーターに溺れる

北村 ルックス重視で旧式のバイク(ホンダのCBX400F)を買いました。ツーリングに出かけます。昔は仲間とも行きましたけど、今は1人が多いですね。近場が多いけど、長崎は自然が多くてどこを走っても気持ちがいいんですよ。冬場は寒いんで、燃費重視(笑い)で買ったお気に入りのプリウスで旅行に出かけるのも好きです。旅行先でおいしいもの、たくさん食べて息抜きします。


馬刺しを堪能(本人提供)
馬刺しを堪能(本人提供)

-最後にボートレースの魅力とは

北村 運動神経も普通で抜けていいところが何もない私でも、熱意だけでレーサーになれた。好きになれたから、いいレースができたらほんと楽しい。そんな職業、なかなかないですよ。レース場に来てくれたら迫力に圧倒されます。ぜひライブで見て欲しいです。

※次回は3月8日更新予定

◆北村寧々(きたむら・ねね) 2001年(平13)9月28日、長崎県雲仙市生まれ。128期として21年5月、大村でデビュー、22年2月の徳山で初勝利。昨年の獲得賞金は685万7000円。153センチ、42キロ、血液型O。


モーター大好き女子・北村寧々
モーター大好き女子・北村寧々