【東和弘・オレに任せろ】

 優勝戦は平高奈菜の地元Vに期待する。07年丸亀のデビュー節では転覆、落水の憂き目に遭い、ファンから「お前なんか、やめてしまえ!」とやじられた。そんなおてんば娘が、G1優勝を狙えるところまで来た。地元で初戴冠なら、これ以上のドラマはない。そんな夢物語が現実のものになる。

 準優はハンドルさばきも光ったが、それ以上に気配の一変ぶりが目立った。昼のスタート練習から、スリットまでの加速感が抜群だった。「行き足が良くなり過ぎて、スタートが難しくなっていました。4日目までとは起こす秒数を変えていきました」。平高自身もはっきりと良化を感じ取れるほど、行き足が良くなった。この激変ぶりなら、自信を持って推せる。

 では、インの大滝明日香は気配が悪いのか? いや、そうでもない。ただ、レディースチャンピオンの1号艇には不吉なデータがある。97年蒲郡の渡辺博子、98年三国の西村(本部)めぐみ、この2人の連勝を最後に、1号艇が2年続けて勝ったことはない。昨年の三国は1号艇の水口由紀がV。そうなると今年の大滝は…。こんなジンクスも平高の味方にならないか。

 1Mは差し、まくりの両面策。いずれ破壊力あるターンで突き抜ける。連は大滝、山川、細川の3人。(2)(1)、(2)(6)、(2)(4)流しの12点で最後を締める。