【帰ってきた山口国男ガイダンスコーナー】(5)

 待ちに待ったオールスターが開幕しました。今、私は開催地の松戸競輪場にいます。いよいよ実践編のスタート。メインレースを中心に、当日の競走の傾向や気象条件などの新鮮な情報を生かした予想を、発走直前にお届けしていきます。

 実は今日は、私の誕生日なんですよ。記念日に初日を迎えられて、うれしいですね。的中で明日以降への弾みをつけられるように、頑張ります。

 今日の松戸の気温は30度くらいで、厳しい暑さではありません。風も弱いし、こういう日は先手ラインが断然有利。実際、前残りの順当な決着が目立ちます。ただ、逃げ争いになった1Rなどのように、混戦ならまくりの台頭も。主導権を狙う選手がすんなり行けるのか、それとも別線の抵抗に遭うのかを、しっかり見極めましょう。

 ◆11R・ドリームレース 先行においては深谷が力上位ですが、最近の深谷はムラがあって、たたかれもろい。深谷に真っ向勝負を挑むのは稲垣でしょう。何と言っても後ろが村上です。村上には、何も言わなくても前の選手を先行させるだけのすごみがありますからね。深谷と稲垣の逃げ争い。あとは平原か新田が、まくれるかどうかです。

 位置取りのうまさでは平原が一枚上。最終的に深谷か稲垣の3番手を取り、早めに巻き返すとみました。本命は、平原に付ける(7)武田。上半期は不振でしたが、このところ復調を感じさせます。まくった平原を一気に抜き去った、川崎サマーナイトの初日特選が忘れられません。5着以内でシャイニングスター賞進出ですから、平原が積極的に仕掛けてくれることも予想されます。武田に流れが向いて、差し足を生かせるでしょう。

 粘り込む(3)平原、力で迫る(2)新田、武田に続く(8)神山を2着に取り上げ、2連単は(7)(3)、(7)(2)、(7)(8)。

 3連単は(7)-(3)(2)(8)-全通りで、(3)平原(2)新田(8)神山(1)浅井(9)村上の2、3着は、厚めに買ってください。

 ◆山口国男(やまぐち・くにお)1950年(昭25)8月11日生まれ。東京都荒川区出身。日本競輪学校24期生、松戸をホームバンクとする東京登録選手として67年にデビュー。特別競輪(現G1)優勝こそ果たせなかったが、72年・高松宮杯と73年・競輪祭で決勝3着に入るなど、トップレーサーとして一時代を築いた。フラワーラインの司令塔としても活躍。01年の引退後、松戸競輪場で競輪ガイダンスコーナーの講師を務め、15年オールスターを最後に定年退職。