ガールズ屈指のスピードスターが偉業を成し遂げた。決勝6Rは児玉碧衣(31=福岡)がVゴール。打鐘過ぎに3番手に追い上げ、2角まくりで奥井迪の逃げをのみ込んだ。児玉はこの優勝で石井寛子に次ぐ、ガールズ史上2人目の全42場制覇となった。

朝もやを切り裂くスパートで新たな勲章を手にした。全場制覇リーチの状況は「前検で知りました」と振り返るが、先行泣かせの当地を舞台に、「夜型人間」らしく苦手なモーニングの克服と、課題をクリアしての勝利にスマイル全開となった。

「うれしいです。記録は意識し過ぎないようにと。ただ、(大宮は)やっぱり直線が長い。そして、朝早くにレースするというのが一番(の課題)。5時前の起床が続いたが、今日は10時過ぎの発走で起床がゆっくりだったのが何よりでした」。

15年7月にデビューしてすぐにスターダムを歩み始めた。ガールズグランプリを史上最多の3度(18、19、20年)制し、最多勝利は石井寛子の713勝に次いで2位の659勝も、通算優勝は191回でトップに立っている。「また、現役中にいろいろな記録を達成できたら」と決意を新たにした。

G1パールカップ(6月16~18日・岸和田)が迫る。「いい準備ができると思う。新しいシューズにも慣れてきたし。パールカップは走り慣れた400バンクが舞台。今は出力を強化しようとウエートトレを。自分から、そういう気持ちになった。欲が出ている自分にびっくり。もっと強くなりたい」。肉体改造の効果はシェィプアップしたほほあたりに現れている。燃え尽き症候群から、引退が脳裏をよぎった時期はとうの昔になった。優勝セレモニーではファンの声援に、「朝早くから応援ありがとうございました」と何度も手を振って応えた。女王の座を奪還しようと、力が入る碧衣から目が離せない。