豊橋G3は、いよいよファイナル。ヤマコウ(山口幸二氏=日刊スポーツ評論家)は松浦悠士を目標にする佐藤慎太郎の優勝とにらんだ。

ヤマコウが決勝で本命に推す佐藤慎太郎
ヤマコウが決勝で本命に推す佐藤慎太郎

「父ちゃん元気ねーなー」と、レースが終わった検車場で佐藤慎太郎が話しかけてきてくれた。「若いやつに期待かけ過ぎだよ。じっくり育てた方がいい」と、いつものふざけ気味の言い方にも真実があり、重みを感じた。

準決は目標にした山田英明が打鐘から仕掛けるタイミングを逃し、最終ホーム8番手に置かれた。英明は「言い訳になってしまうが風が強かったので、もう少し足をためていこうと思ったら、浅井(康太)と目が合って構えてしまった」という。大事にいこうとして自滅した。そこから慎太郎は、十分待って内を突いた。英明が外に行って、即入るのではなく、待つところにもマーク選手のセンスがあった。

決勝は松浦悠士を目標に優勝を目指す。松浦の後ろを回ったことがあるというので、どんな印象か聞いてみた。「そだなー、頭のいいザキさん(山崎芳仁)って感じかな」と聞いて「最強じゃん」と爆笑した。松浦も3日間使ったフレームでは満足できなかったようで、エースフレームを決勝に投入する。「サイズは変わらないが、サドルの位置が微妙に右を向いていて、しっかり踏み切れる」ものに替えた。

松浦は、野原雅也と深谷知広の動きに細心の注意を払って組み立てるはずだ。浅井は1番車なので位置取りは有利に運べるが、先行する気持ちがないと後ろに置かれる公算が大きい。松浦の勝負は残り1周。慎太郎にチャンスが来ると読む。(日刊スポーツ評論家)