ガールズも徐々に進化してきて、周回中の並走も珍しくなくなった。
連勝で勝ち上がった高木真備の後ろも打鐘から並走になった。後方に置かれた大久保花梨が鈴木奈央と並走して、高木の番手に照準を定めたからだ。
高木は後ろを確認して、先行する増田夕華の番手からバックまくり。ヨコの動きも自信あるので、かぶることを恐れない、落ち着いたレース運びが印象に残った。
高木の持ち味は、タテ足に加えて、高木隆弘仕込みのヨコのうまさだ。ガールズの中では突出している。
佐藤水菜や梅川風子もトップスピードに魅力を感じるが、力を出し切ることに専念しているので、位置取りで後方に置かれる危険がある。
高木は「連勝よりも連覇を意識したい」と言う。昨年12月に失格した影響で4月はあっせんが止まった。「その1カ月でかなり追い込んだ」(高木)成果は出ている。
高木が負けるパターンは、トップスピードが高い選手に先まくりされる展開だろう。ただ「決勝は戦法にこだわらず優勝を狙う」と言う以上、後方に置かれることは考えづらい。
普通開催とは違い、トップクラスの女子たちが戦う。タテヨコを兼備した高木が優勝する可能性が高いと思う。(日刊スポーツ評論家)