高知はカントが浅く、3角から外にふくらむレースが多かった。中団を確保し2角から仕掛けるのが理想だが、その前に後方ラインが動けば内に包まれてしまう。500バンクは400バンクほどスピード感はないものの、その分選手の微妙な心理が色濃く現れる。レースを見ていると「何を考えているのか」が伝わってくるのも魅力だ。それをものともしない脇本雄太の脚力は規格外といえる。
特選10R、郡司浩平は深谷知広の前を回った。「深谷さん以上のレースをしたいと思いながら、自分らしいレースも心がけるようにしています」と前を走る責任と難しさが伝わる言葉だった。結果は3番手まくりだったが、打鐘4角で早めに仕掛けたことが好位確保につながった。
26年は地元の平塚ダービーに照準を合わせて走ってきた。しかし、その大舞台では準決で落車という無念の結果だった。喪失感もあっただろう。その後はリズムを崩し、全プロ記念、久留米G3と本来のタテ足の鋭さは影を潜めた。それでも久留米、高松宮記念杯と決勝を外さなかったのは、組み立てのうまさで補えたからだ。競輪はタテ、ヨコ、展開と3つの要素で成り立つ。ひとつが万全でなくても残る2つで補うことができれば大崩れはしない。3拍子がそろわなくても勝負できる郡司浩平の総合力には、あらためて底力を感じさせられた。
アルタイル賞は郡司が番手なので松井宏佑が強気に攻めるだろう。その時、郡司はどのような判断を下すのか。そこに注目したい。























