8月以降の蓑田真璃(27=千葉)はまるで別人に生まれ変わったようだ。ときには玉砕覚悟のようにも見えていた先行策は完全に封印。どのレースでも位置取りに重点を置いて成績を安定させてきた。「来年1月のガールズトライアル(松戸)に出たかったんです。その選考期間が8月から10月だったので、意識して走り方を変えました」。

7月ごろから立川や京王閣に出稽古に行く機会を増やした。高木真備を指導する現在東京に在住の高木隆弘(49=神奈川)には、練習方法やセッティングを見直してもらった。「こうやって真備ちゃんは強くなったのかと少し分かった。あとは自分に意外と追走技術があることが分かりました」。

見よう見まねでできるものではない。強い自力型に付いていけるのは、先行で培った脚力の下地があってこそ。最近は、気がつけば最終先行の番手にいる機会が多い。予1・7Rは、佐藤水菜と太田美穂の主導権争いを特等席で眺める。