隙あらば攻める。6R、4コースのカド進入の清水攻二は、コンマ10台前半のそろったスタートから1Mに向かった。

3コースが攻めるコースとして幅を利かせる現代ボートにおいて、4カドは以前ほど威力を発揮しない。そんな中、瞬間的に3コース藤井理の上をたたきにいくふりをしてから、すかさず差しに切り替えた。瞬時の判断力とハンドルワークはA級レーサーならではだ。

結果、4着に終わり、レース後「(機力は)伸びが特に良くないです。いろいろな人にペラを相談しているけど、さまよっています」と振り返った。

その清水は今節、サンフレッチェ広島のユニホーム姿でペラをたたいている。

「息子の大雅(たいが)と悠真(ゆうま)がファンなんです。2人とも海外サッカーも好きで、子どもたちの影響で(父親の)自分もファンになりました」と明かしてくれた。

「レノファ山口ができるずっと昔から、サンフレッチェのファンということと地元が岩国(広島県に接する山口県の東部地域)なので」と山口支部の所属ながら、広島びいきのわけを説明する。

「実は、サンフレッチェも好きなんですけど野球、特に広島カープのファンなんです」と告白する。

その広島は4月28日から5月1日まで悪夢の4連敗。「連敗中だけど頑張って欲しい」という清水の願いが通じたか、2日は敵地甲子園で4対0で勝利した。特に「菊池(涼介)選手のファンなんです。頼むからチームから出ていかないで欲しい」と、来年の去就が早くもうわさされるスター選手の動向に悲痛な叫びをあげる。

一方、その清水自身もファンを持つ側でもある。優勝戦には乗れなかったが、最終日、2Rは1枠からイン速攻を決め、後半の8Rでは5枠から強気の攻めを繰り出し、大型連休でパパの帰りを首を長くして待っている、大雅くんと悠真くんの元に帰りたい。