佐藤貴也(36=浜松)がトップスタートから8周回を逃げ切って優勝。大会は初、G1は5度目、浜松のG1は07年「秋のスピード王」以来、14年ぶりの地元でのG1制覇を飾った。2着は鈴木圭一郎、3着には荒尾聡が入った。

優勝インタビューで自身のことを「緑の稲妻」と表現した。優勝戦の枠番は4番目の選択であえて6枠を選んだことも、大きな原動力となった。

「正直、5枠と6枠は悩んだけど、5枠と6枠では位置的な差はあまりないので、それなら自分が好きな方にしようということで、6枠を選んだ。結果、良かった」。

本人のラッキーカラーでを生かした。0メートルのオープン戦でスタートタイミングもコンマ05と、8人中、一番早い飛び出しを決めた。一気に内枠勢をのみ込んで主導権を握った。すぐに荒尾が、中盤からは鈴木圭が迫るが、いずれもインを締めて抜かせない走り。最後は鈴木圭が外から車を伸ばすが、それもしっかり合わせ切った。

「いいスタートが切れた。周回中も1~2回しか他の競走車は見えたかったけど、近くにいるのは分かっていたので、ミスしないようにと思って走った。久しぶりに地元のG1を勝つことができて、とてもうれしいです」と笑顔でレースを振り返った。

今後はすぐに21日から浜松の普通開催が控えている。「すでに天気予報も出ていて傘マークもついていた(笑い)。次回の雨でもしっかり勝ち切れるようにしたいですね。実はあまり雨で勝ってないらしいから。イメージばかりで(笑い)」。湿走路になる可能性も十分ある次開催。ファンを大事にする佐藤貴也なら、きっちり勝ちにこだわる走りを見せてくれそうだ。