ボート界で最も歴史と権威あるビッグタイトル開催が迫ってきた。SG第68回ボートレースダービーは、4大会ぶりに東京・平和島ボートに戻り、26日に開幕する。開幕直前コラムの第1回は注目選手、辻栄蔵(46=広島)にスポットを当てる。最近のSGはベテラン・マスターズ世代の復活Vが続く。今大会は辻が久しぶりのSG舞台で輝く番だ。

<注目選手(上)>

直近のSG3大会は、児島グラチャンが前本泰和、芦屋オーシャンCが浜野谷憲吾、蒲郡メモリアルは今年の下関マスターズチャンピオン覇者の原田幸哉と、マスターズ世代が久しぶりの復活Vを果たしている。46歳の辻もまさに同世代。05年住之江グランプリ優勝など、的確な調整力とスピード豊かな立ち回りで、多くのSGを彩ってきた1人だ。

SG出場は昨年7月の鳴門オーシャンC以来になる。「久しぶりすぎてコチコチになってハンドルが入らないかも」。ジョークにくるんだ笑顔で、その場を盛り上げるところも変わっていない。9月宮島のG1周年では前本泰和に続く2着で、優勝戦地元ワンツーを決めた。「最終日は仕上げることができた」とさすがの調整力を見せた。

7月のG1周年で優出2着など、当地実績も豊富。辻の俊敏なさばきが秋の平和島で、きらめきを放つ。【中川純】

◆辻栄蔵(つじ・えいぞう)1975年(昭50)3月23日、広島県出身。ボート74期生として94年5月に宮島でデビュー、6戦目に初勝利。初優勝は96年5月の宮島。通算79度優勝。SGは03年蒲郡オーシャンC、05年住之江グランプリの2度優勝。169センチ、54キロ。血液型O。