競輪選手養成所(滝沢正光所長)の121期と122期(ガールズ11期)生による卒業記念レースが行われた。

ガールズは畠山ひすい(19=北海道)が、男女を通じ北海道勢として初の卒業記念制覇を完全Vで飾った。各選手はすでに選手登録されており、4月30日からの松戸F2ナイターを皮切りに、全4開催のルーキーシリーズでデビューする。


ガールズ卒業記念レースで優勝した畠山ひすい(中央)は、準優勝の又多風緑(左)と決勝3着の渡辺栞奈(右)が作るハートマークの間でピースサイン(撮影・江口和貴)
ガールズ卒業記念レースで優勝した畠山ひすい(中央)は、準優勝の又多風緑(左)と決勝3着の渡辺栞奈(右)が作るハートマークの間でピースサイン(撮影・江口和貴)

北の大地へ、大きな大きな手土産を持ち帰る。畠山が、北海道勢としては男女を通じて初めての卒業記念レース覇者となった。


決勝は打鐘から主導権を握ると、真後ろに在所1位の又多風緑が入ってもお構いなし。バックから強烈な踏み直しで後続を完封した。「今日は先行で戦おうと決めていた。3連勝は自分でもびっくり」とニッコリ。3戦とも逃げ切りで、文句なしに、ガールズ史上6人目の完全優勝を飾った。


ガールズ卒業記念レース決勝、優勝した畠山ひすい(右から3人目)(撮影・江口和貴)
ガールズ卒業記念レース決勝、優勝した畠山ひすい(右から3人目)(撮影・江口和貴)

「ホワイトガールズプロジェクト(WGP)で練習させてもらって、とてもお世話になったので、北海道代表として、優勝できてうれしい」と、地元への感謝を口にする。出身は埼玉・川口市。小学生のときに大宮競輪場で見た競輪選手に憧れた。中学から山村留学制度で北海道に移り、高校は「競輪場がある」と、函館市の遺愛女高に進んだ。バスケットボールとサッカーに打ち込みながらも、幼いころの夢を抱き、WGPの門をたたいた。


高3の夏にWGPで乗り始めたものの、鎖骨骨折のアクシデント。そのため、技能ではなく適性試験で養成所に合格。一発合格のセンスはもちろん、痛む肩を押しながら背筋力測定に挑んだ根性の持ち主でもある。


「セールスポイントはダッシュ力」。松戸のルーキーシリーズには卒業記念クイーンとして参戦する。「今日のように先行で優勝できるように。目標はガールズGPに乗ること…あっ、優勝することです(笑い)」。1つ1つ夢をかなえてきた畠山が、列島のてっぺんからガールズの頂点を狙う。