【松井律・競輪黙示録スペシャル】
15年以上も前のお話。自転車クラブに入っていたある少年は、競輪にも興味を持つようになった。両親はギャンブルとは無縁。どうしてそうなったかは覚えていないけど、1人の競輪選手に夢中だった。
清水が、念願だった佐藤と初タッグを組む。「G1で(佐藤)慎太郎さんの地元、しかもダービーの優秀戦で連係できるなんて、まさかですよ」。防府競輪場で出待ちをしていた“ヒロト少年”は、15年の歳月を経て、あこがれの人と同じ赤いレーサーパンツを履いていた。
日にちをまたいで行われた3つの特選が終わり、GR賞のメンバーが出そろった。「あるかなとは思った」。夢の実現を予感しながら、取材ゾーンへ向かう。「慎太郎さんが付くみたいだよ」。そこには欲しかった言葉があった。
3月の宇都宮G2ウィナーズCを制した後の約40日間は、今大会の調整にほとんどの時間を割いた。「どういう乗り方をして、どういうタイムが出るかに重点を置いた。特選で1走してブランクは感じなかったし、調子はいい方じゃないかな」。
しかし、ダービーは、超一流選手たちがみんな最善の調整をして臨む夢舞台。「深谷(知広)さんがすごかった。松浦(悠士)さんが1車も出なかった。一矢報いたいし、強さを体感するのが楽しみです」。
得意の“ぼやき”は一切なし。超ポジティブな清水が、レースもポジティブに主導権をもぎ取る。(5)=(2)-全。(5)-(9)(7)(1)-全。





















