大激戦のファイナルは、鎌倉涼(33=大阪)が今年初、通算20度目、住之江では16度目の優出にして悲願の初Vを成し遂げた。

進入はスタート展示と同様に3対3。センター勢がゼロ台の踏み込みでのぞく。五反田忍(48=大阪)が果敢に仕掛けようとするが、イン細川裕子(40=愛知)が伸び返すのを見て差しにチェンジ。細川は慌てて握ったため流れてしまう。鎌倉は小池礼乃(32=福岡)を含めた3人との差し合戦となった。2Mはハイパワーの小池が強引に先取りしたが、鎌倉が冷静に差し返す。2周ホームでは内に五反田も迫ったが、2周1Mで全速ターン。五反田をまず沈め、2周2Mで猛追する小池を振り切りゴールまで駆け抜けた。

大接戦を制した鎌倉は「エンジンは正直、厳しかったですけど、いろいろ調整して、少しましになっていたし、いい状態で行けました。レースは師匠(五反田)のおかげです。1節疲れました」と、うれしさよりもホッとした表情を見せていた。

地元住之江で初Vとなり、「これでやっと新聞に書かれなくなるので、良かったですよ」と照れ笑いを浮かべた。次走は7月12日から17日の戸田G2MB大賞に出走予定。年末には地元でP・G1クイーンズクライマックスもあるが「地道に行きます。大きいところで頑張ります」。控えめながら、満面の笑みを浮かべた。