山本伸一(39=奈良)が絶好の番手から差し切りVを決めた。G3制覇は20年10月の松戸以来2度目となった。

盟友の高久保雄介と一緒につかんだ優勝だった。レースは2人で前受け。後ろに土生敦弘-南と簗田一輝が続いて、松岡-山口泰生、岡本総-伊藤健詞の並びで周回を重ねた。

赤板で高久保は車を5番手まで下げて打鐘前からスパート。土生は不発となり南は山本後位に切り替えた。山本はその動きを確認しながら踏み込んで、後続を振り切りゴールした。

「周回中から高久保のやる気が伝わった。実はS級初優勝も高久保の番手だった。これまで好きな練習ばかりして、苦しい練習から目を背けていた。今回から見直して、新たな方向性が見つかればと思っていたのでうれしい」と安堵(あんど)した。

復活の道を見つけた山本の進撃は、しばらく続きそうだ。【山田敏明】