新設タイトルの優勝戦が第12Rで行われ、加賀谷建明(44=川口)がスタート速攻を決めて8周回を逃げ切り。前節の飯塚G1開設記念レースに続いて、グレードレース2節連続Vを果たした。1番人気の鈴木圭一郎は追い上げたものの、佐藤貴也をさばいて2着確保がやっと。3着は佐藤が入った。

10メートルオープンのファイナル。加賀谷は4枠からコンマ03のトップスタートを切ると、1周1角を先頭で入り、あとは後続を大きく引き離した。「信じられないです。出来過ぎです」。上がりタイムは3秒345をマーク。競走車の「ビッグボス」らしく、圧勝だった。

加賀谷は、8月伊勢崎SGグランプリの後、脊髄と脳にできた腫瘍が悪化し、手術入院のため休んでいた。リハビリを経て、前節が復帰戦だった。レースに登場してG1、G2と2節連続V。年末のSGスーパースター王座決定戦トライアル戦(川口)に向けて、さらに加速する。

 

払戻金は2連単(4)-(8)2830円、3連単は(4)(8)(5)1万1360円。

(注=成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください)

 

◆オートレースとは 8車立てで、1周500メートルを6周(ビッグレースでは8、10周の時も)行う。全国5カ所にレース場がある。群馬・伊勢崎、埼玉・川口、静岡・浜松、山口・山陽、福岡・飯塚で開催される。選手の技量の差によってハンデ(10メートル単位で最大110メートルまで)が定められている。競走車は左回りコースに合わせて車を倒した時にハンドルが平行になるように取り付けられている。エンジンはオートレース専用に開発されたスズキ製の排気量600CC2気筒。ブレーキは追突事故防止のため付いていない。選手は元アイドルの森且行や元ロードレース世界チャンピオンの青木治親、ロードレース出身の青山周平らがいる。21年の獲得賞金NO・1は青山で1億911万6305円。過去の最高額は04年に高橋貢が記録した1億4812万4255円。