日刊スポーツ新聞社制定「第36回競輪年間三賞」の受賞者が決定した。ガールズ最優秀選手賞は、柳原真緒(25=福井)が初受賞となった。

なお、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、表彰式典は行わない。

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昨年末のガールズグランプリを初制覇し、ガールズで初の年間賞金3000万円を突破した柳原真緒がガールズ最優秀賞に選ばれた。「選んでいただいて光栄です。昨年はタイトルを取ることと、ガールズGPに出ることが目標だった。両方、達成することができてうれしい」と、受賞の喜びを語った。

昨年は80走して着外はわずか2度。勝率83・7%、3連対率97・5%と、ファンに多大な貢献をした。今年はさらなる期待が懸かる。女王と奉られても「自分にそんな意識はない。もっと脚力を上げて、組み立ての甘さも克服しないと」と、課題を挙げた。

年頭の大垣ガールズケイリンコレクショントライアル決勝では、石井寛子にかわされたものの、2着に逃げ粘ってコレクション平塚ステージの出場権を得た。真の女王にふさわしくなるべく、柳原の進撃は続く。

◆柳原真緒(やなぎはら・まお)1997年(平9)5月18日生まれ。福井市出身。県立敦賀高卒。高校まで陸上の投てき種目(砲丸投げ、やり投げ)で活躍。競輪学校(現養成所)114期生在校1位で卒記女王。18年7月奈良でデビュー(予選2、3着、決勝2着)。22年5月のいわき平のガールズケイリンコレクションで特別初優勝。同年ガールズGP初制覇。通算324戦202勝。通算獲得賞金6704万7200円。164センチ、68キロ。血液型A。

◆ガールズ最優秀選手賞・選考 柳原真緒と佐藤水菜で割れたが、柳原のコレクションを含むGP優勝、ガールズ初の年間3000万円突破の活躍に軍配。佐藤は今年の世界選手権金メダル獲得などで今後の飛躍は間違いなく、期待の高さも込めて今回は見送った。

◆選考委員 ▽東京 沢畠功二、山本幸史、栗田文人、野島成浩、中野公博、松井律、中野浩一(評論家)▽西日本 吉富康雄、町田達彦、草川太郎、鎌田優、津波謙次、井筒靖明、村上正洋、榎並義朗、山田敏明、中嶋聡史、神田成史、川尻将志、東和弘、杉森洋一、秋山正則、来嶋泰之、音無剛、山口幸二(評論家)

◆競輪年間三賞 日刊スポーツ新聞社が87年に創設した。1年間(1~12月)の競走を対象として、活躍した選手の中から殊勲、敢闘、技能賞、ガールズ最優秀選手賞を選定し、表彰する。日刊スポーツ新聞社の東京、西日本両本社の競輪担当記者と評論家らで構成される三賞選考委員会が、受賞者を選定。表彰状と賞金が贈られる。