今年最初のSGクラシックは、1枠の土屋智則(38=群馬)がインから押し切って、SG初優勝を果たした。年末のグランプリ出場に向けて、大きな賞金加算となった。2着は4カドから攻めた篠崎元志、大外からまくり差した茅原悠紀が3着に入った。

桜前線より先に、群馬支部に満開の桜が咲いた。土屋智則がコンマ08のトップスタートを決めて、イン先マイ。篠崎元志のまくり、茅原悠紀のまくり差しを尻目に堂々と押し切った。

SG2度目の優出。初めての1枠でプレッシャーが襲いかかってもおかしくないが「表彰式の方が緊張しました」と笑いを誘った。「4走目、5走目は緊張したけど、6走目からは自然体でいけました。去年3月の常滑(周年)の1枠で優勝したときの気持ちでいこうと思ったし、久田(敏之)さんと毒島(誠)さんと3人部屋で、全くいつもと変わらずでした。先輩がすごく気を使ってくれたと思います」。頼もしい仲間と、自身の経験が生き、堂々とレースに臨めた。

2人の親にも感謝を伝えた。「まずはお母さんですね。今まで育ててくれたので、いい報告をしたい。あと橋本(久和)さんも(出走中の)江戸川で見てくれていると思う。デビューしてから今でもずっと面倒を見てもらっているので、一生付いていける存在です」。

この優勝で、5月芦屋SGオールスターの出場権利を獲得。さらには年末のグランプリ出場も見えてきた。「そこまで意識はできていないですけど、オールスターは堂々といきたいです。SGを取ったということで、それにふさわしいように、1走1走しっかり頑張っていきたいと思います」。上州のトリックスターが、今後ますます水上で魅了する。