地元エース桐生順平(36=埼玉)が逃げ切って、地元周年3度目の優勝を果たした。

インからコンマ10のトップスタート。西山貴浩が握ってきて、「その音に反応した」ものの、1Mを回ると完全に他5艇を置き去りにしていた。トップクラスに仕上がったエンジンパワーで、誰も寄せ付けなかった。

「最高です!」。表彰式では満席となった地元ファンから大喝采を受けた。地元周年は「絶対取りたいタイトル」と笑顔で話した。

ここまで決して順調ではなかった。「今節は長かったです。まるで10日ぐらいに感じた」。大雨余波による順延、前検ではエンジンの感触の悪さに泣きも入った。

しかし、初日に敢行した大整備が当たった。「戸田で整備してこんなに変わったことはない」。エンジンは究極と言える変わり身を見せた。複勝率51・0%のエースボート効果もあり予選トップ通過。準優、優勝も一気に乗り切った。

賞金ランクは4位まで浮上。G1は1月の若松周年に続く今年2度目のV。だが「リズムはいいとは言えません。ペラがハマッてない」と話した。

これから苦手とする暑い季節へ向かう。「目の前の1走1走に全力を尽くしたい。この優勝戦に埼玉が3人も乗った。相乗効果があります。(佐藤)翼はしっかり2着を取った。黒井(達矢)も気持ちのこもった走りを見せてくれました。1人でも多くSG舞台で走って、そこで結果を」。

来年3月には、戸田でSGクラシックが開催される。桐生と中田竜太が出場権を獲得。準Vの佐藤翼は、桐生とともに今月の徳山SGグラチャンに出場する。エース桐生が埼玉支部を、そしてSG戦線を引っ張っていく。