京都府代表で地元の大エース馬場貴也(41=滋賀)が2コース差しで涙の大会初Vを飾った。地元勢の優勝は大会初。深紅の大優勝旗を地元で獲得した最初のレーサーとなった。インの秋元哲は2着、関浩哉が道中競り勝って3着に粘った。


深紅の大優勝旗を手に笑顔の馬場貴也
深紅の大優勝旗を手に笑顔の馬場貴也

最後の最後に湖面名物のうねりが出てきた。マザーレイクが、悩める大エースに粋な計らいをもたらした。イン秋元哲が丸野一樹の攻めをけん制したのを横目に、馬場貴也が冷静な差しハンドルを送り込んだ。

「秋元君に落ち着いてターンされたら優勝はないな、と。自然の要素が加わってくれたら…」。その願いを、勝利の女神が聞き入れた。


目を腫らしてレースを振り返る馬場貴也
目を腫らしてレースを振り返る馬場貴也

「こんなに優勝できないことはなかった」。昨年9月SG丸亀メモリアル以来315日ぶりのV。SG・5冠レーサーも思わず涙する優勝だった。

この2カ月はSGで5、6着を並べる屈辱的な日々もあった。それでも、仲間やトークショーに詰めかけたファンの声援に救われた。「人の温かみというか、思い出すと泣いてしまった。人の優しさを感じた」。

兄弟子の守田俊介には、焼き肉壮行会も開いてもらった。そのお礼を聞かれると「(守田の好きな)いろんな店舗のスシロー(回転ずし)に」と笑わせた。


優勝戦1周2Mを先頭でターンする馬場貴也(手前)
優勝戦1周2Mを先頭でターンする馬場貴也(手前)

来年は23年ぶりの地元SGとなるオーシャンC開催が決定。この優勝で出場へ大きく前進した。しかも大会初の地元勢V。表彰式は最高の盛り上がりを見せた。「G1初優勝が無観客だったので、ファンの姿が見られなかった。素晴らしい景色を見られて良かった」。

25年後半戦へ、そして来年の大舞台へ。最強支部長が帰ってきた。【山本幸史】



◆馬場貴也(ばば・よしや)1984年(昭59)3月26日、京都府生まれ。93期生として03年11月の三国でデビュー。04年3月びわこで初勝利、07年5月のびわこで初優勝。通算優勝は65度目。G1優勝7度、SGは18年芦屋チャレンジカップ、昨年の丸亀メモリアルなど5冠。同期は長田頼宗、岡祐臣ら。167センチ、52キロ。血液型A。