W杯アジア最終予選の日本戦(31日、埼玉)に臨むオーストラリア代表は28日、都内で約1時間練習を行った。

 最後の直接対決かもしれない。本田圭佑とティム・ケーヒル。同じ背番号4で、チームの象徴。ピッチに主役は2人いらない。ゴールを食らわせ蹴落とす。そう生き抜いてきた猛者が国の威信をかけ、にらみ合う。ともに日本とオーストラリアのW杯本大会の最多得点者。18年、ロシアの地でさらにゴールを積み上げようとしている。避けては通れない相手。W杯出場を懸け、互いに切り札としてプライドをぶつけ合う。決戦は2日後に迫った。

 ケーヒル=日本キラー。異論を挟む余地はない。06年W杯ドイツ大会で悪夢の逆転劇を食らった時の主役。コーナーフラッグにパンチを繰り出すゴールパフォーマンスは、トラウマのように焼き付いている。日本戦で9戦5発。サムライを見ると、血が騒ぐのだろう。身長178センチだが、空中戦にめっぽう強い。国際Aマッチ通算48点の実に半分、24点がヘディングでのゴール。自由にジャンプさせると、痛い目に遭う。勝負強さもある。W杯ドイツ大会の2発も含め、終了間際に畳みかけてくる。今回は午後7時35分開始。同9時過ぎに仕事に着手し、勝ち点3を持って帰ろうとするだろう。昨年10月のアウェーでの対戦時。自身のSNSに「10 years ago」と駒野友一を転がしている写真とともに投稿した。10年前の指すところは、ドイツの楽しい思い出。日本を挑発するような投稿から見るに、相当の自信と覚悟を持って臨んでくる。