サッカー日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)が敵地でのサウジアラビア戦から帰国し一夜明けた7日、都内のJFAハウスでW杯ロシア大会出場の報告と支援のお礼挨拶に回った。1階エントランスには、予選突破を祝う胡蝶蘭が飾られ、指揮官は花の前で取材に応じ、親族が重篤な状態であるため9日に離日することを明かした。フランス、ボスニアで約10日ほど滞在予定で、10月の国際親善試合では指揮を執ることを明言した。

 フランスに戻るには、サウジアラビアから直接、空路で入る方が時間が短縮されるが、指揮官は国内組と日本に入ることを選択した。「もちろん、その方が楽でしたでしょうけど私にも責任がありますので。予選突破はバイッドの成功ではなく、協会や日本のサッカーに関わっている方々全員の成功ですから。ぜひ、ごあいさつをしたいと思っていました。データを取る人、メディアを担当する人、リーグの方々、そしてメディアの皆さん。皆さんに応援されて突破できましたので」。自らの足で出向き、直接、感謝を伝える義理堅さを感じさせた。欧州での滞在中はスタジアム視察はしないが「いつも通り、全試合をチェックする」と仕事の鬼ぶりは健在だった。さらに、W杯ロシア大会出場を決め「メディアの皆さんと、シャンパンで祝う約束も忘れていません。帰国したら再来日の際にお願いします」と笑顔だった。

 <ハリルホジッチ監督の一問一答>

 (エントランスの花を見て一言)

 勝てば花が増えると言うことで勝ち続けます(笑い)。

素晴らしい花です。

 -疲れは

 勝てば疲れも飛びます。

 -本日は報告に

 あいさつに伺いました。みんな喜んでくれていると思います。今朝、私の住まいから出かけた時に、たくさんの人に「ありがとう」と声をかけられました。非常にうれしかったですね。楽な道ではなかったですから。しかし、全員で努力し、予選を突破することができました。非常にマネジメントが難しい状況でした。記者の皆さんに「シャンパンでお祝いしましょう」という話を以前、していましたけど、忘れてはいません。少し個人的なところで心配がありますので、いったん、日本を離れます。また、来日したときにそれ(シャンパン祝い)ができるよう、スタッフとも話をしておきます。

 -いつ離日予定

 土曜日の午前に立ちます。期間は決まっていませんが。10月の試合は指揮します。たぶん、(滞在は)10日前後になると思います。個人的な心配事ですので。フランス経由でボスニアに行きます。移動が多くなります。こういう風に予選突破するなど成功した後は、疲れも少なくなります。

 -直接、フランスに入らず、日本に帰国したのは

 もちろん、その方が楽でしたでしょうけど。私にも責任がありますので。予選突破はバイッドの成功ではなく、協会や日本のサッカーに関わっている方々全員の成功ですから、ぜひ、ごあいさつをしたいと思っていました。データを取る人、メディアを担当する人、リーグの方々、そしてメディアの皆さん。皆さんに応援されて突破できましたので。記事によっては「なぜこういうことを書くのか」「これはわざと書いているのか」というものも存在しましたが。そこは理解しがたい部分ですが、そういったことを準備している方もいるのかなと思ったりします。ただ、私はピッチ上で、それに対して答えを出したいと思っています。それが一番いい答えかなと思っています。そして今回、予選突破できたことで、私はこのチームで大きな誇りを感じています。そしてメディアの方々のほとんどが、日本を応援していたと感じていますので感謝しています。グループで首位、最もたくさん得点し、最も失点が少ない状況でもかなりの批判を受けてきましたが、オーストラリア戦のように、必ず勝たなくてはいけないという試合の時に、私は自信を持って挑むことができました。そのような感謝の気持ちがありましたので、本日は協会であいさつをして回りました。

 -ジッダで各選手に宿題を出したのか

 もちろんです。W杯に向けての準備をという話をした。現時点での状態ではW杯は戦えない。もっと強くならないといけないのですが、そのためには1人1人がクラブで準備しないといけない。クラブで。個別で話した選手たちもいました。特にJリーグの選手たちはプラスアルファのトレーニングをしながらでも強くなってほしいという話をした。フィジカル面、メンタル面、戦術面でもW杯の要求は高くなります。結果を残したいなら、この時点で準備を始めましょうという話をした。

 -向こうで視察は

 今回は行かないです。スタジアムにはいきませんが、いつも通り全試合チェックしたいと思います。