タイ遠征中のU-20(20歳以下)日本代表の森保一監督(49)が12日、平常心の教えを説いた。前日11日の国際親善大会M-150杯U-23北朝鮮戦で、東京五輪代表監督に就任後2戦目で初白星。4-0の快勝から一夜明け、選手全員で当地のグラウンドで回復メニューに取り組んだ。

 当初は北朝鮮戦の先発11人が宿舎で回復に努め、残る選手が通常練習の予定だったが、全員そろって軽めの調整に。「寒い日本から暑いタイに来て、」中1日で2試合。想像以上に疲労がたまっている。体重が落ちている選手もいる」と“初休養”を与えた。

 その冒頭、円陣で10分超の初ロング訓示を行った。「昨日の試合は、みんなが勇気を持って速攻も遅攻も織り交ぜて4点を取ることができた」と褒めつつ「その中で評価したいのは失点ゼロ」。五輪をはじめとする短期決戦の心構えとして「失点が多ければ次につながらない。無失点なら最低でも勝ち点1。いい守備から、いい攻撃は生まれる」と守備ファーストのスタンスを選手に伝えた。

 初勝利の喜びも前日限りで封印。「一喜一憂するのは当たり前でも、一喜一憂“しすぎ”てはいけない。勝っても負けても収穫と課題はある。メンタルをコントロールすることが重要」と語気を強め、安定した成績を残す基本であることを強調した。

 15日の順位決定戦進出が決まっており、このメンバーでもう1試合戦える。第1戦と第2戦で計21人を起用。先発選びが悩ましく「結果を出した選手はリスペクトしたいし、良くなかったと思っている選手にも(挽回の)チャンスを与えたいと思う」。来年1月の初公式戦、U-23アジア選手権中国大会に生き残る選手は誰か-。サバイバルは続く。