世界ランク11位のなでしこジャパンが同35位のベトナムに4得点で快勝し、上位5カ国に与えられる19年W杯フランス大会の出場権獲得へ好スタートを切った。

 高倉麻子監督(49)が率いるなでしこジャパンが、1つの形を見せた。まずは前半3分、FW岩渕真奈(25=INAC神戸)が左サイドで起点となり、最後はFW横山久美(24=フランクフルト)が先制ゴール。新エースの岩渕は、同17分にもMF中島依美(27=INAC神戸)の得点をアシストし、後半12分には自ら右足を振り抜いて今大会初ゴール。決定機を何度も生みながらも「FWなので常にゴールは意識している。もっとやらなきゃいけないですし、チームとしてももっと点が欲しかった」と意欲的だった。

 後半35分からは約2年ぶりに代表に招集されたFW川澄奈穂美(32=シアトル・レイン)が途中出場。厚みのある攻撃を披露し、高倉監督も「まず勝ったことは良かった。芝(の影響)でボールが走らなかったけれど、いいスタートが切れたかなと思います」と評価した。

 選手にとってはW杯と五輪が最大の目標。日本は11年W杯ドイツ大会で悲願の世界一に輝いたが、その後は世代交代の壁にぶつかるなど16年リオデジャネイロ五輪出場権を逃した。完全復権するためにも19年W杯フランス大会出場はノルマだ。1次リーグの次戦は韓国、最終戦はオーストラリアと戦う。