大阪発カタール行き-。日本代表MF堂安律(20=フローニンゲン)が、森保ジャパンの初ゴールを狙う。明日11日の国際親善試合コスタリカ戦は、ガンバ大阪時代のホーム・パナSで開催。98年ワールドカップ(W杯)に初出場した第1次岡田政権以降、新監督就任後に初得点した選手はW杯に出場している。初招集の東京オリンピック世代エース候補も、22年W杯カタール大会に向けて「出世ルート」に乗るゴールを宣言した。

大阪の地に立った堂安の目は輝いていた。公開された冒頭15分の練習。G大阪時代に慣れ親しんだ練習場で存分に体を動かした。雨に打たれながら、状態を確認。コンディションが上がっていることに驚いた。

「帰ってきたな、という感じがある。においを含めて、芝の感じも懐かしい。大阪に来たからか気分が晴れて、今までで一番楽しく練習できた。状態もかなり良くなった」

カタールへの道が地元から始まる。A代表監督就任後に初ゴールを挙げた選手は、岡田監督時代(97年)の呂比須ワグナーから9人連続でW杯切符を手にしている。ロシア大会を逃した堂安にとって、目指すのは4年後。先輩が示してきた道筋に「ビビってやっていちゃ特長は出ない。連係からの得点も期待してもらっていいと思います」と、堂々と初ゴールを宣言した。

W杯に向け、A代表デビューを飾る舞台はG大阪時代に何度もプレーしたパナS。「運命と言っていいのか分からないけど、いい思い出がたくさんある場所。今度は見に来てくれるサポーターに思い出を返したい」と力強い。

17年6月25日、川崎F戦の後、パナSのピッチの真ん中に立ってスピーチした。G大阪からオランダ1部フローニンゲンへ移籍が決まり、行われたセレモニー。決意表明した堂安は「中途半端な結果じゃいけない」と誓い、覚悟を持って海外へ飛び立った。

オランダ1年目で9得点、サポーターが選出するMVPに選ばれ、今季も開幕ゴールを挙げる活躍で念願のA代表に選出された。中途半端ではない。胸を張れる結果を残して戻ってきた。成長した20歳。その姿を大阪で示す。【小杉舞】