U-16日本代表がタジキスタンを1-0で下し、6大会ぶり3度目の優勝を果たした。

既に来年のペルーで行われるU-17W杯(ペルー)の出場を決めている日本は、1次リーグで対戦し、スコアレスドローに終わったタジキスタン相手に攻めあぐねた。激しく球際に詰めてくるタジキスタンに、パス回しでは上回るものの、ペナルティーエリア内での堅い守備に苦戦した。

前半を0-0で折り返して迎えた後半、エース西川潤(16=桐光学園)が徐々にチャンスをつくりはじめる。後半18分、西川からMF中野桂を経て、左のMF中野瑠へ。中野瑠が左サイドを深くえぐりクロス。ワンバウンドした難しいボールを、西川が左足で確実に合わせ、遠かったゴールをものにした。

ここまでエースとして得点が求められていたが、チャンスメークに徹していた。最後の大一番で値千金の決勝ゴールを奪い、大きくジャンプして喜びを表現した。試合後は「泥臭くてもいいので、アジアチャンピオンになりたかった。なれたのでうれしいです。いいクロスが来たので、どんな形でも1点をと思っていた結果だと思います。これで満足せず、W-17でも結果を出したいです」と、ほっとした様子。

チームを優勝に導いた森山佳郎監督(50)は「選手にはありがとうと言いたいです。戦って、最後までバトルするタジキスタンを相手に、最後まで戦った。素晴らしい。グラウンドもこういうコンディションの中で本当によくやったと思います」と、喜びに浸った。