日本の2大会ぶり5度目のアジア杯制覇はならなかった。前半に2失点。後半にMF南野拓実(24=ザルツブルク)の今大会初得点で追い上げムードが高まったが、PKで追加点を奪われてとどめを刺された。森保一監督(50)は就任後12戦目で初黒星を喫した。試合後の会見の主な内容は、以下の通り。

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森保監督 まずは優勝したカタール代表の選手、スタッフ、そしてカタール代表にかかわるすべての方々に、優勝おめでとうございますとお伝えできればと思います。我々は選手、スタッフ、チームとして、我々日本代表を応援してくださる方々のみんなが優勝を目標にして、優勝を期待してということで、この大会に臨みました。優勝を目標にしていたアジア杯なので、優勝できなかったことを残念に思います。とともに、応援してくださって優勝を期待してくださった方々に優勝をお届けできず、申し訳なく思います。しかしながら、選手もスタッフも、優勝しかない思いと優勝を期待されているプレッシャーの中、日々最善の努力をしてくれたこと、チームがこの大会を通して7試合できて成長できたことは、胸を張ってもらえればなと思います。

-今日は期待されたパフォーマンスを見せられなかった。その理由は

森保監督 試合序盤のミスマッチが起きる中で、うまく試合の流れをつかめなかったことが、結果に響いたかなと思います。

-前半うまくいかなかった理由

森保監督 3バックでやってくる相手であることも想定に入れながら準備をしてきましたが、選手が思いきってプレーできる状態に準備できなかった自分の責任かなと思っています。試合途中から相手の形にもある程度合わせながら攻撃に圧力をかけていけるようにと、徐々にできてきたかなと思いますが、やはり2点先に失点してしまうと難しい試合になると思います。

-大会で日本代表が7試合を戦うのは初めての経験。どこにピークを持っていこうとしていたか。7試合目をどうとらえていたか

森保監督 どこにピークを持ってくるのかということは特に考えていませんでした。初戦でできるだけいい状態をつくりながら、戦いながら徐々にコンディションを上げていく、戦術的な理解度を高めていく、深めていくところをやっていければと思っていました。成長しながら結果を出すというところで、チームとしてやることをトライしてくれて、うまくいかないところもたくさんありましたが、しっかり修正してくれながらチームの力として積み上げて7試合目に向かって来られたかなと思っています。

-優勝はできなかったが1カ月間過ごして収穫の多い大会だったと思うが

森保監督 チームとして活動する中で、経験の浅い選手に対して豊富な選手たちが素晴らしい働きかけをしてくれて、のびのびと思い切りプレーできる環境作りをしてくれて融合が図れたこと、特に若手にとってレベルアップにつながる経験ができたことは、経験豊富な選手に感謝したいと思いますし、若い選手が貪欲に強くなりたい、うまくなりたいと向上心と野心をもっていたからだと思うので、若い選手にはこの悔しさを糧にさらに成長して欲しいなと思います。チームとして活動してこられたことは、私は結果を追っていかないといけないとともに、選手やスタッフが日々どういうプロセスを踏んでくれているかというのを見ていく立場だと思うので、これまでやってきてくれた努力には胸を張ってUAEを後にして欲しいと思います。