U-19(19歳以下)日本代表候補が7日、合宿中の千葉県内の「高円宮記念JFA夢フィールド」でJ2ジェフユナイテッド千葉と練習試合(45分2本)を行い、2-1で勝利した。

1本目では、共に19年U-20W杯ポーランド大会に飛び級で出場したFW斉藤光毅(19=横浜FC)とFW西川潤(18=セレッソ大阪)が2トップを組んでピッチへ。終了間際に左サイドからボールを受けた斉藤が軽やかな反転から左足で先制点を挙げた。

斉藤は「味方がスペースをあけてくれて、ファーストタッチがうまくいかなかった中で、反転してゴールできたのはうれしいかなと思います」と振り返った。西川が今年初の同代表合宿参加ということもあり、2人の連係シーンはまだ多くはなかった。斉藤は西川とのプレーについて「久しぶりで楽しかった。試合前は枠にはめずにやろうと話していた。コミュニケーションをとりながらもっと連係が増えていければ」と話した。

同代表はU-20W杯出場をかけて戦う来年開催予定のU-19アジア選手権ウズベキスタン大会へ向け、今夏から強化合宿を度々行っている。斉藤や西川らが退いた2本目でも右サイドの崩しから、最後はMF鈴木唯人(18=清水エスパルス)がクロスに右足を合わせて2点目を奪った。終了間際にセットプレーから失点したが、チーム状態の向上がうかがえる試合内容に影山雅永監督(53)も「1点目はまさに昨日トレーニングしていたところ。非常にお互いを理解し合った素晴らしい得点だった。真剣勝負の場がない中で、紅白戦とは違う雰囲気の中でやれてよかった」と充実感をにじませた。

新型コロナウイルスの影響もあり、同代表にとっては今年初の対外試合で、今回の4日間に及ぶ合宿の締めくくりでもあった。合宿中はホテルの部屋の行き来や、食事会場での会話などが制限されていたため、コーチらが考案するオンラインでのグループワークで選手らは親交を深めた。2本目の主将を務めたDF西尾隆矢(19=セレッソ大阪)は「いいコミュニケーションがとれた。全員が発言できて、いい雰囲気になりました」と手応えも口にした。3大会連続のU-20W杯出場へ。影山監督は「短い期間で少しでも積み上げることができてよかった。大会が延期されても選手は日の丸へのモチベーションを保ってやってくれている。心配はしていません」と力を込めた。【松尾幸之介】