東京五輪スペイン代表が17日、東京オリンピック(五輪)に向けた唯一のテストマッチで同日本代表と対戦し、1-1で引き分けた。試合後、スペイン紙マルカがこの一戦を分析している。

同紙はまず、欧州選手権の参加メンバーが加わってからの準備期間が非常に短いスペインが、テストマッチを重ねてより順調な仕上がりを見せていた日本と対戦し、その試合内容は「前半と後半で大きく異なる顔を見せた」と伝えた。

前半の試合展開について、スペインがボール支配率で圧倒し、容易に日本のペナルティーエリアに近づきながらもほとんどチャンスを生み出せなかった一方、日本は数少ない決定機の中、久保建英の素晴らしいプレーから堂安律のスーパーゴールで先制点を記録したことを説明。そのためスペインのルイス・デラフエンテ監督はハーフタイム、チームをリフレッシュするためブライアン・ヒル、ホン・モンカヨラ、ミケル・オヤルサバルを投入し、よりアクティブなプレーを見せたが、日本にダメージを与えるまでには至らなかったと分析している。

その状況下、「後半21分に交代するまで久保がこのゲームの主役だった」とアシストを記録した久保を高く評価した一方、それ以降、最も際立つ活躍を見せたのは、久保と入れ替わるようにピッチに入ったペドリであることを強調した。

同紙はこの日のペドリのパフォーマンスについて、「スペインはペドリ指揮のもと、ゲームを完全に支配した。ペドリはペナルティーエリア内で素晴らしい連係を見せ、サイドネットにシュートを外したオヤルサバルに素晴らしいボールを供給した」と大絶賛。さらにペドリが再び輝きを放ち、カルロス・ソレルのゴールが生まれたことを伝えている。

最後に「スペインは勝利を手にするには不十分な内容だったが、後半、良いイメージを与えることができた」と総括し、1992年のバルセロナ大会以来、29年ぶりとなる金メダル獲得に向け、手応えを感じさせる内容だったことを強調した。(高橋智行通信員)